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力強い音頭と演舞披露

本紙掲載日:2023-03-18
6面
深角団七踊りを披露する高巣野小の児童たち
指導への感謝を込めたマッサージ

指導受けた深角団七踊り保存会の前で−日之影・高巣野小

 日之影町立高巣野小学校(三浦哲至校長、33人)は2月24日、総合学習で取り組んできた郷土芸能「深角団七踊り」の披露会を校内で開いた。指導を担当した深角団七踊り保存会(甲斐秀明会長、約20人)の会員らが訪問。3、4年生11人が学びの成果を発表した。

 団七踊りは1637年、奥州仙台(現・宮城県白石市)で代官滋賀団七に父を斬殺された娘2人のあだ討ちが踊りとなって全国に広まったもので、1887年ごろ、同町七折の深角地区に伝わったとされている。

 全12段の型を持ち、刀、くわ、鎖鎌などを使ってあだ討ちを演じる踊り手が太鼓や音頭に合わせて舞う勇壮な振り付けが特徴。現在は、お盆の供養踊りとともに各家庭などで奉納されており、2007年に県の無形民俗文化財に指定された。

 同校の3、4年生は毎年、1学期から踊りの歴史や振り付け、衣装の着付けなどを学んでいる。集大成の位置付けだった学習発表会がこのほど、感染症対策で入場を親族のみに制限したことから改めて発表の場を設け、同保存会員らを招いた。

 男子は上が白、下が紺のはかま、女子は波文様に黄色の帯が目を引く着物をまとって登壇。太鼓に合わせて力強い音頭と演舞を披露した。興りに関する時代劇調の解説もあったほか、指導に対する感謝の「マッサージタイム」もあり、楽しそうに肩をもむ児童や幸せそうにマッサージを受ける来場者の姿が見られた。

 鑑賞した甲斐会長(75)は「継承の一環として、要望があれば町内どこにでも伺って教えることにしています。後継者不足は深刻ですが、きょうの子どもたちの様子から将来への希望を感じた一日でした」とにっこり。

 3年生の戸田駿翔さん(9)は「保存会の人たちがすごく喜んでくれたので踊って良かったなと感じました。4年生になっても踊ると思うので、その時は次の3年生にしっかりと教えてあげたいです」と話した。

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