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女性の守り神「虎御前」開帳

本紙掲載日:2023-03-21
2面
別府町の虎御前社を参拝に訪れた家族連れ
訪れた人には、赤飯と紅白の餅が手渡された

安産祈願−出産お礼で参拝

 「春分の日」の21日は、女性の守り神として知られる「虎御前」の祭礼日。延岡市大貫町の虎御前神社と別府町の虎御前社には、家族連れなどが安産祈願や出産のお礼参りに訪れた。


◆青葉会がおもてなし参拝者に麻緒など−別府町

 別府町の虎御前社では、地元の高齢者クラブ「青葉会」がおもてなし。家族と一緒に出産のお礼参りに訪れた子どもにはお菓子が配られた。

 同神社では3度目の参拝という甲賀信子さん(74)=神奈川県藤沢市=は「5人目の孫が生まれたので、お礼にきました。延岡市で生活していた時も来たことがありますが、(青葉会の)皆さんが今も伝統を続けていってくれてうれしく思います」と話した。

 同所では、髪や体に着けてお産をすると丈夫な子が生まれるという「麻緒」、火が消えるまでの短い間でお産が終わると伝わるろうそく、食べると母乳が出てくるという「お護符」(紅白餅)を参拝者に渡すのが恒例となっている。



◆柳田さん家族、参拝者に赤飯や紅白餅−大貫町

 延岡市大貫町の大貫上区公民館隣にある虎御前神社では朝から、柳田太宏さん(52)家族が安産祈願や出産のお礼参りに訪れた人たちを迎えた。姉の和美さん(59)、妻の吉子さん(51)らが参拝者をもてなし、パックに詰めた赤飯と紅白餅を手渡した。

 同神社のご神体の陰陽石は少なくとも370年以上の歴史があると伝えられており、地域住民のみならず、県外からも参拝に訪れる人の多いという。

 父親から行事を継承した太宏さんは「子どもたちが健やかに育ってくれれば」と願いを込め、「毎年来られる方もいるので、できる限り続けていきたい」と話していた。

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