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九保大でジュニア科学スクール−野口遵顕彰会

本紙掲載日:2023-03-22
2面
染色標本を作る生徒(九州保健福祉大学)

南中生8人−標本作製や細菌観察

 中学生の科学への興味を育てる「ジュニア科学スクール」がこのほど、延岡市吉野町の九州保健福祉大学で行われた。市立南中学校の1、3年生8人が参加、同大の設備を活用して標本を作製したり顕微鏡で細菌の観察をしたりした。

 同スクールは、旭化成の創業者を顕彰する野口遵顕彰会(吉玉典生会長)が、小学生高学年を対象に2012年からスタート。中学生に向けては、同大の協力を得て20年から新たに始まった。

 6回目となる今回のテーマは「身近な微生物を用いた体験学習」で、臨床検査技師が行う微生物検査のごく一部の内容。同大生命医科学部生命医科学科の藥師寺宏匡准教授と免疫学研究所長で副学長の池脇信直教授から指導を受けた。

 午前は危険な細菌を扱うことを想定し、実際に個人防護具(ガウンと手袋)を着用して身を守る方法を学習。手袋は自分に合ったサイズを選ぶことや、手首が露出しないようにガウンの袖口まで覆うことなどを学んだ。

 続いて、納豆菌と酵母菌を使った染色標本を製作。グループごとに、指導者が白金耳(白金のように反応性が少ない材質でできた針金に持ちやすい柄を付けたもの)やスライドガラスなどの道具を使って丁寧に手順を解説した。生徒たちは慣れない作業に困惑しながらも、教え合って染色標本を作り上げた。

 午後は顕微鏡の使用方法を学んだ後、細菌を観察した。午前中に製作した染色標本を使うだけでなく、生きている菌をそのまま観察し、運動性のある菌とない菌があることも学んだ。

 理系の高校を目指しているという久澄芽生さん(1年)は「染色の仕方など理科の授業で生かせると思った。最初は道具が多くてどれを使えばいいか分からなかったけど、楽しかった」と話していた。

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