５月に森の中のコンサート

坂本龍一の音楽とともに・諸塚村

　音楽家として世界的に活躍し、森林保全活動を通じて諸塚村と交流のあった坂本龍一さんが先月２８日、７１歳で亡くなった。その坂本さんの作品とともに、森の中でクラシック音楽を楽しむコンサートが５月２８日午後１時３０分から、同村の池の窪グリーンパークで開かれる。村、村観光協会の主催。

◆「クヌギたちに聴かせてあげて」

　坂本さんは森林保全団体モア・トゥリーズ（東京都）の代表を務め、２０１０年４月、森林の適正な管理による二酸化炭素削減を進める協定を同村と締結するため現地を視察し、記念にヤマザクラを植樹。翌年再び同村を訪れて地元の人たちと交流した。

　「森の中のピアノ坂本龍一の音楽とともに」と題した同コンサートは、その縁から企画されたもので、両者を知るプロデューサーの湯山玲子さんを通じて準備が進められてきた。坂本さんの訃報が伝えられたのは、同コンサートの情報公開から３日後の今月３日だった。

　坂本さんは昨年１２月、湯山さん宛てのメールに「いいですね〜。ぼくは昔、ケニアのサバンナにピアノを持っていってマサイの子たち、そして象たちにピアノを弾いたことがありました。笑ぜひクヌギたちに音楽を聴かせてあげてください」と同コンサートへメッセージを寄せていた。

　主催者の一つ、村観光協会の田邉薫事務局長は「これまで寄せていただいた坂本さんの気持ちに感謝し、恩返ししていけたら」と話している。

　同コンサートは、若手注目株のロー磨秀によるピアノ独奏、神戸光徳ら世界を舞台に活躍する打楽器奏者によるアンサンブル、湯山さんによるクラシックＤＪで構成されている。

　チケットは一般４２００円、学生２１００円、小学生以下無料。なお、同村在住者は一般１０００円、学生５００円、小学生以下無料。イベント管理サービスＰｅａｔｉｘ（ピーティックス）で販売している。

　問い合わせは村観光協会（電話０９８２・６５・０１７８）まで。