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都井岬から須美江宮崎縦断泳162キロ

本紙掲載日:2023-05-03
3面
仲間がつくってくれたポスターを手に意気込む節政さん(4月30日、延岡市・須美江ビーチ)

5日に開始−OWSの節政さんが挑戦

◆毎週土曜日中心に泳ぎ・7月17日ゴールへ

 延岡市出身でオープンウオータースイミング(OWS)競技者の節政健一さん(35)=宮崎市=が、県最南端の串間市の都井岬から延岡市須美江ビーチまで12カ所のポイントを経由しながら162キロを泳ぐ宮崎縦断泳に挑戦する。5日に出発し、毎週土曜日を中心に10〜17キロを泳ぎ、7月17日のゴールを目指す。過去に例がない挑戦だが、「海抜0ミリから見る宮崎を南から北まで楽しみたい」と意気込んでいる。

 節政さんは東海中、延岡工高出身。5歳から水泳に打ち込み、テレビで海や川などの自然の中を泳ぐ長距離水泳競技OWSを知って21歳から競技を始めた。これまで、難易度が特に高い世界七大海峡とされる津軽海峡、ドーバー海峡の単独横断に成功。2019年には日本人初を目指し、モロカイ海峡単独横断に挑戦した。

 挑戦後はコロナ禍もあってモチベーションが上がらなかったが、21年、延岡市の高校生3人による津軽海峡横断リレーに監督として支援。最年少横断に成功した。海で全く泳げない状態から、一つの目標に向かい継続して挑戦する姿を目にし、刺激を受けたという。

 今回の挑戦は地図を眺めていて「縦長に真っすぐ海に面している県は珍しい。南から北まで縦断泳できる」との気付きがあったことから思い立った。

 「県民であっても、都井岬から延岡市まで車で移動することはなかなかない。できることより、できないかもしれないことに挑む方がチャレンジになる」と決意したという。

 OWSは水中のマラソン競技といわれ、10キロ泳いで消費するカロリーはフルマラソンと同じといわれている。そのため、調整や体づくりなど、手探り状態だが、「とてもわくわくしています」と声を弾ませる。

 1人で泳ぐチャレンジではなく、宮崎の海を舞台にした大きなイベントとして捉え、出発はこどもの日。ゴールは、どんな挑戦の前も練習場所にし、「戻って来る感覚」という須美江を選んだ。到着するのは海の日の予定。

 「宮崎の海を愛する人と交流しながら、大きな挑戦を一人でも多くの人と共有したい」と、サーフィン、SUP、水上バイク、漁船などで並走してくれる仲間も募集中。挑戦を通し、それぞれ孤立しがちというマリンスポーツが、競技の壁を越えてつながり、互いに理解を深めることも望む。

 挑戦中はユーチューブやインスタグラムでライブ配信する予定。「水泳、OWS、海、自然などの魅力を今までにない形で発信したいし、魅力を再発見したい。泳ぎ切って、もっと宮崎の海のいいところが言えるようになれば」と話す。

 現在も一緒に並走する人や応援してくれる人を募集している。問い合わせは2次元コードから。

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