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副住職になるための禅問答

本紙掲載日:2023-05-20
3面
柳田住職(右)から預かった竹篦をささげ持ち、問答をする位置へと向かう泰法さん
手にした竹篦を時に打ち付けながら、問いに答える泰法さん。左は弁事(補佐役)を務めた、おいの瑛樹さん

泰法さんが首座法戦式−極楽寺

 修行僧が禅問答を行う儀式「首座法戦式(しゅそほっせんしき)」が13日、延岡市土々呂町の極楽寺(柳田泰宏住職)であった。

 柳田住職(68)の長男の泰法=たいほう=さん(29)が、正式な副住職の資格を得るために必要な修行の一つ。市内の曹洞宗の寺を中心に30カ寺から訪れた僧侶、檀(だん)信徒、一般の人ら約80人が見守った。

 鐘が打ち鳴らされて始まり、柳田住職は、本尊へのあいさつとして、蜜湯(蜂蜜を溶かした甘い湯)、菓子、茶を供えた。

 首座(しゅそ)は、修行僧の筆頭を意味する。住職に代わって、他の修行僧を叱咤(しった)激励するという意味で、本来は住職が持つ竹の棒「竹篦(しっぺい)」を手に、問答を行う。

 父で、師でもある柳田住職から厳かに竹篦を預かった泰法さんは、所定の位置に座り、周りの僧侶からの7問に答えた。気迫のこもった声が、本堂に響き渡った。

 式後にあいさつに立った柳田住職は、儀式に協力した僧侶や訪れた人たちに感謝するとともに、泰法さんが誕生した時を振り返って、妻の佳子さん(65)に感謝。

 泰法さんは「長年お檀家さんに見守られ、育てていただいたことへの感謝を忘れず、また、自分も感謝されるような僧侶になりたい」と話していた。

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