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消防団活動の基本学ぶ−延岡市

本紙掲載日:2023-05-22
2面
延岡市消防本部で実施された市消防団員の新入団員研修
消防団車両を運転する機関員の安全運転講習会も併せて行われた

敬礼・行進・点呼−新入団員が「規律」研修

 延岡市消防団(荒木清団長)の新入団員研修が14日、延岡市野地町の市消防本部であった。県消防学校の伊豆元優一主査(48)を講師に招いた「規律」のみの研修会で、初めて実施。新入団員だけでなく、改めて基礎を学び直したいというベテラン団員を含め43人が参加、指導を受けた。
 
 規律とは、敬礼や行進、点呼など消防団活動の基本となる動作のこと。例えば敬礼にも「上げる肘は、ほぼ肩の高さに」「親指は人さし指に付ける」などといった細かな決まりがある。

 これまでは、消防操法技術を競う操法大会の審査項目の一つとして、大会に向けた訓練で指導されてきた。しかし、今年度から大会の審査項目から除外されたため、新入団員向けの基礎講習として、一斉に指導することになった。

 伊豆元主査は「上衣をしっかりとズボンに入れる」「靴ひもはできるだけ隠して、引っ掛かりをなくす」など団員服の着こなしから教育。点呼の訓練では「数がそろわないと、急を要する現場で団員を探す時間が生まれる。自分の番号は〃命の数〃と思って、責任を持って叫んでほしい」と呼び掛けた。

 また、「右向け右」「左向け左」などの動作を盛り込んだ行進の指導もあり、団員たちは初夏の日差しが照りつける中で反復。「イチ、ニ。イチ、ニ」と息を合わせ、連携を深めていた。

 昨年10月末に入団した南方第1分団第44部の竹中信敦さん(43)は「規律の訓練自体はこれまでも部内で行ってきたが、普段できていなかったような細かな決まりが学べて非常に良かった」と感想。伊豆元主査は「消防団員は地域防災力の要。今回、身に付けたことを団員同士でもう一度、共有し、活動に生かしてほしい」と期待した。

◆機関員の安全運転講習会も

 この日は、消防団車両を運転する機関員向けの安全運転講習会も実施。会場の市消防本部2階視聴覚室は各部から参加した計106人で埋まった。

 延岡警察署の坂梨史法交通捜査係長が講師を務め、前方のモニターにコンピューターグラフィックスのシミュレーション映像を流しながら、事故が起きやすい状況などを分かりやすく解説。「救急走行中は視野が中心のみに絞られるので、首を小刻みに振って、常に周りを警戒して」「ヘッドライトの照射距離はハイビームで100メートル先、ロービームだとその半分以下まで狭まる。夜間はハイビームが基本」などと指導した。

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