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アートを通し理解を深めて

本紙掲載日:2023-06-16
6面

23日まで自閉症啓発アート展−虎彦サロン

 アートを通して自閉症や発達障害への理解を深めてもらおうと、自閉症啓発アート展「あおいろであそぼう」が延岡市幸町の虎彦サロン(風の菓子虎彦店内)で開かれている。23日まで。時間は午前9時〜午後7時。ただし、18日と最終日は同5時まで。

 癒やしや希望を意味するブルーは、自閉症や発達障害啓発のシンボルカラー。「青色にもいろんな色があるように、同じ自閉症や発達障害にも、それぞれ違う色があることを知ってほしい」と、任意団体ハウリング代表の原田伊久美さん(44)が企画した。

 青色を主に、水彩絵の具で描かれた25点の作品は先月、延岡市北方町の慈眼禅寺で自閉症啓発アートイベントとして実施した「お寺でアート」で子どもたちが描いた作品。障害の有無にかかわらず、12人が参加した。

 水彩ペンで絵を描いたキッチンペーパーを空のペットボトルに入れ、水を入れて混ぜると美しい色水が完成。しかしよく見るとそれぞれ違った青色で、子どもたちは「青と言っても全部違うように、発達障害にもいろいろ(特性が)ある」ということを学んだという。

 イベントでは静かに写経に取り組んだ子どもがいれば、色水を使った模様づくり、中には全身を使って楽しむ子どももいてさまざま。普段は静かな境内に、歓声が響き渡ったという。

 「地域の中で見守ってもらう機会にもなれば」と多様な人たちが集う菓子店での開催が実現した作品展。開始以降、「実は子どもが…」などと伝えてくれる人もおり、「内に秘めている人も多いと思うが、オープンな場所でみんなに触れていただくことで、打ち明けたり、相談したりするきっかけにもなるのでは」と期待している。

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