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交通事故の撲滅を−美郷町で緊急決起集会

本紙掲載日:2023-07-18
3面
美郷町で開かれた交通事故撲滅緊急決起集会

今年死亡3件、重大事故1件

 今年に入り3件の交通死亡事故が発生している美郷町は14日、同町西郷ニューホープセンターで交通事故撲滅緊急決起集会を開いた。町交通安全対策協議会や日向地区交通安全協会美郷支部のメンバーら約40人が出席し、交通安全に対する意識の向上を図った。

 開会式で田中秀俊町長は、公共交通機関が限られている同町では、自家用車を利用する機会が多いとし、「交通安全は私たち一人ひとりの最も身近で日常的な課題。交通安全が日々向上するよう皆さんの協力をお願いします」とあいさつ。

 日向署の梅原守署長は、今年に入り13日現在で県内では15件の交通死亡事故が発生し、そのうち5件が日向署管内でさらに3件は同町で起きていることを説明。「事故を起こさないための意識を高め、地域や職域で広めていただきたい」と話した。

 その後、同署の落合啓吾交通課長が3件の交通死亡事故について講話した。

 1件目は、1月28日午前10時ごろ、北郷宇納間の国道388号で軽自動車がスリップして対向車線にはみ出し、対向車(軽自動車)と正面衝突。町内在住の58歳女性が死亡した。2件目は、3月20日午後4時30分ごろ、南郷神門の町道から約2メートル下の田んぼに運転者ごと運搬車が転落。町内在住の91歳男性が死亡。3件目は、4月24日午後4時30分ごろ、西郷田代のカーブが連続する国道388号の坂道で軽自動車が中央線をはみ出して走行し、対向車(軽自動車)と正面衝突。町内在住の75歳男性が死亡した。

 落合課長は、これらのほかに重大事故が1件あったとし「4件中3件が正面衝突」「すべて昼間」「亡くなった人はいずれも町内在住」と特徴を伝えた。

 地元の道路状況をよく知っている人が事故の当事者になっていることについて、交通心理学を用いて説明。例えば、交差点を右折する際は、安全確認をして、ウインカーを点灯し、進路変更を行う―ことが本来の安全行動となる。

 しかし、通り慣れた道では、いつもの道路状況を知っているが故に、安全確認やウインカー点灯を怠ったまま、進路変更を行う「習慣化された省略行動」が起きてしまい、これが事故の原因になるという。その上で「習慣化しないこと。常に目を動かし、目を配ることが大切」と呼び掛けた。

 町婦人連絡協議会の川口さかえ会長(71)は「運転中に考えごとをするなど思い当たる節があった。駐車場に止める時も前から入れる場合があるが、出船駐車が大事。めんどくさがったり、習慣化しないよう気をつけたい」と話した。

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