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1枚 1,200円
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周辺地区代表者・生徒の案内で見学会
◆11月に合同避難訓練を計画
風水害や地震、津波など災害時の避難所に指定されている延岡市の延岡中学校(粟田茂樹校長、282人)でこのほど、出北1区、惣領町、浜砂、東保育所の代表者ら約15人を招いて避難所見学会が行われた。生徒19人が、プラカードなどを持って校内を案内。地域住民が避難することになっている南校舎3階を中心に各教室や設備を見て回った。
昨年度の学校連絡協議会(コミュニティ・スクール)で、近くの人から「子どもたちと避難所について、考える時期が来たのではないか」との意見が多く挙がったことを受けて、同校と地域が協働で、3地区(出北1区、惣領町、浜砂)合同避難訓練を今年の11月に計画。今回の見学会はその下準備も兼ねて初めて実施された。
生徒たちは担当する地区ごとに分かれ、参加者を先導。非常階段や水の保管場所、有事の際の居住スペースとなる教室などを回り、教職員が、近く設置予定という鍵の自動解除ボックスについて説明した。
◆生活に必要なものは自前で
質疑応答の時間もあり、「居住スペースとなる教室にクーラーは設置できないのか」「車はどこに駐車すればいいのか」などの疑問が投げ掛けられ、市危機管理課の河野隼太朗さんが「大規模災害時、クーラーが通常通り使用できるとは限らないので、設置には検討が必要」「道路が液状化するため、車での避
難は推奨していない。徒歩で避難して」などと答えた。
また、補足として市消防本部防災推進員の濱方康広さんが「学校でも備蓄はある程度、用意はしているが、水を飲むためのコップや自分用のライトなど、生活に必要な物は、自分で用意するのが基本」と改めて呼び掛けた。
市危機管理課によると、市内で震度7クラスの地震が発生した場合、同校周辺には1・5〜3メートルの津波が押し寄せるとされている。見学会に参加した東保育所所長の矢野美恵さん(56)は「以前から、延岡中学校は避難訓練で利用させてもらってはいたが、今回の見学会では、普段見ることがなかった南校舎以外の教室も見ることができて良かった。避難先となる3階は空調もトイレもない。自身の備えが重要だと、改めて感じた」と振り返った。
ボランティアとして参加した同校3年の横山岳さん(14)は「(災害時は)急なことで、慌てる人もいると思う。常に冷静に、リーダーシップを発揮していきたい」。同じく3年の甲斐心華(ほのか)さん(15)と三重野優育(ひなり)さん(14)は「地域の避難に協力したいと思い、参加した。どうすればみんなが安全に避難できるか、最適な方法を自分たちでも考えていきたいと思う」と話していた。