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自分の考え方を論理的に

本紙掲載日:2023-07-25
2面

高校生向け「論コミ」講座

 論理的な記述力を含むコミュニケーション論の方法「論理コミュニケーション(論コミ)」を学ぶ高校生向け講座が15日から、延岡市コワーキングスペースを会場に開かれている。延岡こども未来創造機構による中高生対象事業のメインプログラム。8月29日までに対面とオンラインによる15回の講義を予定している。

 論コミは、慶應義塾大学SFC研究所が開発した「文書の設計図」を基に、自分の考えを論理的に構築し、相手に分かりやすく表現する力を育成するプログラム。延岡市と同研究所が2021年3月に締結した地域創生に関する相互連携協定に基づき、昨年度から高校生向け講座を実施している。

 同日の初回講座には、市内の高校1〜3年生4人が参加。同研究所上席所員の井上孝志さん(67)=福岡県出身=による講義を受講した。

 井上さんは「コミュニケーション能力は今、企業が学生に最も求めている能力。苦手という人が多いが、それは練習や学習をしていないだけで、これから学べばいい」と強調。「『自分は人見知りだから』という時代は終わった。とはいえ、楽しくないことは続かないし身に付かないので、楽しんで学ぼう」と呼び掛けた。

 その後、手始めに言葉が持つ「困った性質」を体験するために、ヒントから連想されるものを挙げていくゲームを実施。「小さくて丸いもの」というヒントから、受講者はビーズからテニスボールまでさまざまな大きさの物を答え、「小さい」の解釈に幅があることを確認した。

 井上さんは「『受け手の解釈に委ねられる』ことが言葉の性質。受け手の育った文化によっては伝わらなかったりもする」と指摘。その上で、「『論理』というものは、言葉は違えど世界共通。これから学ぶことは、皆さんにとって一生ものの宝になるはず」と学習の意義を語った。

 県立延岡青朋高校1年生の黒木海凪(みなぎ)さんは「井上先生の話がとても分かりやすい。どんどん吸収して、力を付けていきたい」と意気込んでいた。
プログラムには、習熟度を確認する検定も含まれており、段階的に論理的な文章を書くための学習を進めていくという。

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