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戦争の記憶、思いをつなごう

本紙掲載日:2023-08-14
3面
県遺族連合会の合同研修会

県遺族連合会が合同研修会

 県遺族連合会(関谷忠会長)の合同研修会がこのほど、宮崎市のJA・AZM大ホールで開かれた。会員ら約110人が出席。戦後生まれの語り部による講話などを通して、戦争体験者の高齢化で困難になりつつある戦争の記憶の継承の大切さなどについて考えた。

 同会によると、戦後77年余りが経過し、戦後生まれの国民は全体の約9割を占める。宮崎でも戦争を体験した語り部が80歳を超えて戦争の記憶の継承が難しくなる中、悲劇を伝える次世代の語り部を育成する必要があるため、「思いをつなぐ」をテーマ開催した。

 日本遺族会の水落敏栄会長が「『戦後80年に向けた組織継承3カ年計画』実施に向けて」と題して基調講演。「昭和館」(東京都)次世代の語り部・星野達哉さんは、「残された家族」をテーマに講話を行い、戦争で家族を亡くした3人の遺児の戦後などを紹介した。

 戦争を次世代に語り継ぐため、県内小学校の元教員らで結成した自主研究グループ「かたりべぐるーぷ南の風」(宮崎市)の常盤泰代代表は、「思いをつなぐ」と題して県内の小中学校で行っている平和学習への思いや実践内容、今後の展開など活動状況を話した。

 関谷会長は「戦後から長い時間が過ぎ、戦争のことが風化されていく時代。戦争をしないためにも戦争の悲劇を語り継いでいくことが大切。語り部も80、90歳と高齢化しており、後継者の育成に力を入れたい。ぜひ若い世代に研修会に参加してほしい」と話している。

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