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沖縄伝統「エイサー」で交流

本紙掲載日:2023-08-24
2面

姉妹都市から中高生・本場の技を伝授−上野小中

 高千穂町立上野小中学校(末原幹大校長、56人)の小学5、6年生は毎年、沖縄県の伝統芸能「エイサー」を練習して学校行事や地元の祭りなどで披露している。町の一大イベント「サルタフェスタ」への出演を翌日に控えた19日、沖縄県豊見城市の中高生ら10人を同校へ招き、親睦を深めながら本場の技を教わった。

◆高千穂町と豊見城市学童疎開が縁で盟約

 高千穂町には先の大戦中、豊見城市から学童疎開を受け入れた歴史がある。両自治体はこれをきっかけに友好関係を築き、1995年8月1日に姉妹都市盟約を締結。交流会は「エイサーを後世に残したい」という豊見城市の思いに強く共感した同校の申し出により、20年以上続いている。

 毎年この時期に豊見城市の中高生らを招き直接、教えを受けてきたが、新型コロナウイルスの影響で2020、21年は中止を余儀なくされた。22年は沖縄慰霊の日に合わせてオンラインで交流。今年は4年ぶりの対面交流となった。

 同校からは19人が参加し、直径約40センチの大太鼓や手持ち小太鼓「パーランクル」のたたき方、足運び、腕や膝の角度といった細部にわたって習得。一緒に昼食を食べる時間やレクリエーションもあり、メリハリのある日程に充実感をにじませている児童が多く見られた。

 初めて高千穂町を訪れたという豊見城中2年の淵脇心都巴さん(14)は「教える立場として、最初は『うまく教えられるかな』という不安も大きかったけど、優しくて人懐こい子ばかりなので楽しい」とにっこり。

 パーランクルの構え方をアドバイスされたという上野小6年の城田和来さん(12)は「僕たちにはないキレがあってかっこいいと思った。沖縄の人たち以上の踊りは難しいかもしれないけど、少しでも本場に近いエイサーが踊れるようになりたい」と目を細めた。

 翌20日は、サルタフェスタのステージで予定通りにエイサーを披露。パフォーマンスが終わると、盛大な拍手が湧き起こっていた。

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