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救急車「正しい利用を」

本紙掲載日:2023-09-12
2面

フェアで呼び掛け−延岡市消防本部

 「救急の日」(9月9日)と「救急医療週間」(9〜15日)に合わせ、延岡市消防本部は10日、イオン延岡店で「救急フェア2023」を開き、地域医療の重要性や正しい救急車の利用法などを呼び掛けた。

 永谷正男消防長から「一日救急隊長」に任命された小井手未侑さん(21)=延岡看護専門学校医療専門課程1年、平田東九州病院勤務=をはじめ、市消防団女性消防隊「とよひめ隊」の隊員や消防職員らが来店者にチラシやポケットティッシュを配りながら啓発。小井手さんは「自分自身も知識を持って、特に防災の重要性を伝えられたら」と話した。

 会場に救命講習用のダミー(人形)も置き、希望する来店者がとよひめ隊員の実演指導で、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAED(自動体外式除細動器)の使用法などを学んだ。

 市消防本部通信指令課によると、119番通報は2022年の1年間に1万1005件の入電があり、火災や救急、救助などで約6500件を受理。一方、医療機関や火災発生場所の問い合わせ(計307件)、間違い(249件)、いたずら(1件)など緊急性のない通報(訓練と通話試験を除く)は2730件と、全体の2割以上を占めたという。

 市内の救急出場は年々増加傾向で、昨年は新型コロナウイルス感染症も影響して6702件と前年から806件増加。このため市消防本部は、「場合によっては今すぐ救急車を必要とする人への対応に支障をきたすことがありますので、本当に呼ぶ必要があるのか考えていただき、救急車の適正利用をお願いします」と呼び掛けている。

 また、最近では周囲に迷惑を掛けたくないからと、「サイレンを鳴らさないで来てください」という要望あるが、「救急車は現場に到着するまでサイレンを鳴らすよう道路交通法で定められています」として理解を求めている。

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