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伐採竹で「ソフト竹炭」作り

本紙掲載日:2023-10-02
3面

コノハナロード延岡市民応援隊

 延岡市野地町の五ケ瀬川右岸堤防(通称・コノハナロード)の整備、管理作業を続けているNPO法人コノハナロード延岡市民応援隊(佐伯卓信理事長)は、河津桜を植えた土地周辺の土壌改良を目的にソフト竹炭作りに取り組んでいる。伐採した竹を活用しており、放置竹林対策の事例になることも期待される。

◆〃厄介物〃から土壌改良へ

 コノハナロードでは、強い風を受ける川沿いに桜が植えられていることもあり、毎年、何本もの桜が突然枯れてしまっていたという。そこで、腐葉土や真砂土にソフト竹炭を混ぜて土壌改良を行うことになった。

 竹炭は、千葉県いすみ市のNPO法人いすみ竹炭研究会が、やぶ化した竹林を整備し、竹炭に変えて大地に返している取り組みを参考。同隊の野々下博司事務局長(67)が動画を何度も視聴し、研究を重ねた。

 竹炭の材料となる竹は、延岡市行縢町の竹林を借り、タケノコなどを生産している杉山国顕さん(74)に相談した。杉山さんによると、日光をある程度取り込む必要があり、また、栄養分を行き渡らせるために間伐が必要。しかし腐りにくい竹は、処分も簡単にはできず苦労していたという。

 野々下さんからの提案は「ありがたい話だった」と全面協力。事前に消防に許可を取った上で、同隊が用意した鉄板製の枠に短くそろえた枯れた竹を重ね、点火。約2時間かけて燃やし、水を掛ける。数日乾かした後、手でほぐすと完成という。

 昨年、桜の木の周りに竹炭を混ぜた土をかぶせたところ、枯れかかっていた木から葉が芽吹き、根を強く張るなど効果が見られたという。

 今年も11月ごろにかぶせる予定で、野々下さんは「厄介者の伐採竹が土壌改良につながれば」と期待をしていた。

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