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若者が増え、元気なまちに

本紙掲載日:2023-10-17
2面

延岡商高・鍋田さんが市長らに提言

 高校生の視点で考えた持続可能なまちづくりについて提案したいと、延岡商業高校3年の鍋田琴花さん(18)は10日、延岡市役所を訪れ、最前線で課題解決に向けて取り組む読谷山洋司市長や関係する部署の職員約20人を前に、他の自治体の取り組みなどを踏まえ、延岡の活性化につながり得るアイデアを発表した。

 北浦町出身の鍋田さんは、漁業の現場でインドネシア人が働くのを見るようになり、人手不足を実感したという。

 そこで、人口減少という課題に対し、SDGs(持続可能な開発目標)の視点も踏まえて、メディアでのPR▽特産品・ふるさと納税▽市外の人に来てもらう工夫の三つを提案した。

 このうち特産品・ふるさと納税については、納税金額が全国1位の都城市は宮崎牛と焼酎に絞ってPRし、特産品の注文も増えたことを紹介。「延岡市も特産品を絞ってPRしてみてはどうか」とした上で、「へべすブリ」や「五ケ瀬ぶどうカンパチ桜舞(おうぶ)」などのブランド力のある魚に絞ってPRすることを提案した。

 また、延岡で土産を購入した際に入れる延岡オリジナルの紙袋がないことを指摘。五ケ瀬町や日向市の紙袋を見せながら「紙袋を見たら、どこで買ってきたか一目で分かるし、デザインがかわいいから私だったら使い回したり、その土地を検索したりすると思う」と話し、自分たちでデザインした紙袋も披露した。

 鍋田さんは昨年、総合的な探究の時間に延岡市の取り組みについての講演を聞き、地域の資源や抱える課題について学習。「もう一度、延岡市について知り、持続可能なまちづくりについて考えたい」と、夏休みを利用し、教員の助言も受けながら、同級生の井之上しずくさんと調べ、学習を続けてきたという。

 発表を終え、「もっと延岡市がより良くなればいいなと思って発表した。緊張したが、前向きに受け止めていただけて良かった。若い人が増えて、元気なまちになってほしい」と期待していた。

 読谷山市長は「早速、こうすればいいという実践的な提案を頂けたのでうれしいし、よく調べているなと思った。私たちがやっていることの方向性が間違っていないことも分かり、自信ももらった」と話した。

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