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宮崎県人会世界大会ふるさと巡り

本紙掲載日:2023-10-30
3面
高千穂神社で神楽を鑑賞(28日)
天安河原を参拝(天岩戸神社)
「ふるさと巡りツアー」県北コースの参加者たち(高千穂神社)

「最高の旅でした」神話に浸る県北ツアー

 置県140年を記念して開催された宮崎県人会世界大会の「ふるさと巡りツアー」は28、29日、県内各地を3コースに分けて行われた。このうち、高千穂町などを巡る県北コースの初日には、9の海外県人会と6の国内県人会から55人が参加。神話の世界に浸り、ふるさと宮崎への思いを新たにした。

 早朝、宮崎市を出発した一行は、延岡市の道の駅北方よっちみろ屋で地元住民の熱烈な歓迎を受け、高千穂町の天岩戸神社へ。

 アマテラスが岩戸に閉じこもった際、八百万(やおよろず)の神が神議したとされる天安河原や、ご神体が祭られている遥拝殿を参拝した。

 高千穂神社では歓迎セレモニーがあり、町職員らと旗を振って出迎えた甲斐宗之町長が「県や県人会同士のつながりがなお一層強まり、ふるさとへの愛着がさらに深まるツアーになることを願う」とあいさつ。

 三田井地区神楽保存会(甲斐晃一郎会長)が、国指定重要無形民俗文化財である高千穂の夜神楽三十三番のうち「手力男(たじからお)」「鈿女(うずめ)」「戸取(ととり)」の舞を披露した。

 その後、宮崎名物チキン南蛮や高千穂牛の陶板焼き、煮しめ、かっぽ酒などを味わい、日本を代表する景勝地・高千穂峡を散策して帰路に就いた。

 父が宮崎県出身のアルゼンチン県人会の山中ルイスさん(77)は「神楽を含め、観光分野においてとても将来性がある地域だと感じました。人が親切で食事もおいしく、最高の旅になりました」と話した。

 翌29日は参加者を入れ替え、約35人が同じ行程を楽しんだ。


◆「宮崎の熱烈な応援団に」知事、県人会に期待

 置県140年を記念して行われた宮崎県人会世界大会は29日に閉幕した。大会には海外19、国内14の県人会の代表者約270人が参加し、本県の魅力を国内外に発信することなどを誓う大会宣言を採択した。県人会同士の交流や県内ツアーなどを通して、ネットワークを構築し、絆を深めた。

 河野俊嗣知事は「今後それぞれの県人会が、ふるさと宮崎の強力かつ熱烈な応援団として、より一層活発に活動し、国内外に向けた本県の魅力発信や県産品の販路拡大、国際社会で活躍する人づくりなどの取り組みに対する力強い後押しを頂きたい。安心と希望あふれる宮崎の未来へとつながることを期待しています」とコメントした。

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