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担い手確保の取り組み推進

本紙掲載日:2023-11-01
3面
特定地域づくり事業協同組合の認定証を受ける「椎葉村複業協同組合」の上野代表理事

椎葉村複業協同組合−県内3番目

◆特定地域づくり事業協同組合に−県

 県は10月30日、雇用した職員を事業者の労働需要に応じて必要な時期に派遣する「特定地域づくり事業協同組合」に、椎葉村複業協同組合(上野諒代表理事)を認定した。

 制度は2020年6月に創設され、人口減少地域の担い手確保の解消などが期待される。県内の認定は3番目。

 特定地域づくり事業協同組合は、過疎地域と同程度の人口減少が生じている地域などの担い手確保の取り組みを推進するため、季節ごとの労働需要などに応じて複数の事業者の事業に従事する労働者(マルチワーカー)を雇用し、組合員に派遣する。

 認定されると、労働者派遣事業を届け出て実施することができ、併せて、市町村が組合に対して行う派遣職員の人件費や組合事務局の運営費などに対し、国から財政支援を受けることができる。

 椎葉村複業協同組合は今年度、県外移住者や村内在住者を対象に職員3人を採用。組合に加入する6事業者が営む鉱業・砕石場・砂利採取業、宿泊業、飲食店、食料品製造業、飲料・たばこ・飼料製造業などに派遣していく。

 繁忙期など人材が必要な季節や時期が事業所ごとに異なるため、さまざまな業種に従事して各事業所の人材不足を解消。自身のキャリアを高めるとともに、地域活動にも積極的に関わりを持つことで、将来的には村への定住も期待される。

 県庁であった交付式には上野代表理事が出席し、重黒木清総合政策部長から認定証を受けた。重黒木部長は「人口減少社会の中で地域の産業や暮らしを守っていくことは大きな課題。解決の力になることを期待している」と激励。上野代表理事は「組合加盟の事業所と力を合わせていきたい」と話していた。

 県は今年1月30日付で、特定地域づくり事業協同組合に「ACにちなん事業協同組合」(日南市)と「協同組合もろつかわーく」(諸塚村)を認定している。

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