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特殊詐欺の被害を防止

本紙掲載日:2023-11-21
3面
署長感謝状を受けた(右から)直江さんと日野さん。左は黒瀬署長

ローソン延岡の2人に感謝状−延岡署

 延岡警察署(黒瀬信太郎署長)は17日、管内で発生した2件の特殊詐欺(架空料金請求詐欺)事案で、被害防止と被害拡大防止に貢献した日野久美子さん(ローソン延岡松原町二丁目店・アルバイト従業員)と直江久美子さん(ローソン延岡川島町店・店長)にそれぞれ署長感謝状を贈った。贈呈式は延岡警察署で行われ、黒瀬署長が2人に感謝状を授与。

 ローソン延岡松原町二丁目店の日野さんは「深夜帯に勤務しているので、余計に気を付けなければいけないと思いました。今後も不審に思った方がいたら、積極的に警察に通報していきたい」と気を引き締めていた。

 署によると、2人は両店舗で、いずれも高額な電子マネーを購入しようとする70代男性に対応。詐欺に遭っている可能性が高いと判断し警察に通報したことで、男性2人の被害を未然に防いだ。

 このうち、ローソン延岡川島町店を訪れた男性は11月2日、自宅でパソコンを利用中に「ウイルスに感染した」など警告が表示されたことから、画面の番号に連絡。電話口の男から、ウイルス除去費用として5万円分の電子マネーの購入を指示されていた。

 当時、既に別のコンビニで5万円分の電子マネーを購入しコードも入力していたが、電話の男から「番号が間違っている」などと言われたことから、再び5万円分の電子マネーを購入しようとしていた。

 ローソン延岡川島町店の直江店長は「このような事案が特に多く、店舗として署長感謝状は今回で3度目。近年は詐欺の手口も巧妙化しています。かたくなに拒否されるお客さまもいらっしゃるので、対処法も含めて警察の方々とさらに連携を深めていきたい」と話していた。

 県警は、今年10月から県内全約450店のコンビニエンスストアに対し、「高齢者が高額の電子マネーを購入しようとする際には、積極的に110番通報を」と求めている。

 店側の負担を減らし、通報件数を増やすのが狙いで、延岡署もチラシの配布などを通して管内各店舗に周知を図っている。

 黒瀬署長は「コンビニで電子マネーを購入させる手口の詐欺も増えているので、市民の大切な財産を守るためにも、積極的に通報していただきたい」と呼び掛けている。

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