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サイクルトレイン、初のモニターツアー

本紙掲載日:2023-12-29
2面

特別貸切列車−大分から延岡へ

 延岡観光協会(盛武一則代表理事)は23、24日の1泊2日で、JR大分駅発の特別貸切列車を使った延岡でのサイクリングツアーとバスツアーを実施し、いずれも定員いっぱいの参加申し込みとなる盛況ぶりだった。

 サイクリングツアーは、列車の1両を自転車利用者専用の「サイクルトレイン」として活用。サイクルトレインは新たな観光ツールとして注目されており、今回は熊本、大分、鹿児島県と地元から計5人が参加しての試験的なモニターツアーとして初めて実施した。

 参加者は座席がある通常の旅客用車両に、自転車をそのまま押して乗車。車両内では、自転車を決められた場所に置いたり固定する必要もないため、楽に乗り降りすることができたという。

 延岡駅東口を出発した一行は、近くの有名店でチキン南蛮を堪能した後、祝子川や広域農道、五ケ瀬川沿いの自然風景を楽しみながらツーリング。延岡城・内藤記念博物館や城山なども見学、散策した。

 サイクルトレインを活用したツアーは全国的に人気が高まっており、近隣ではJR日豊線の大分−佐伯や吉都線(都城−鹿児島県吉松)で定期的に運行。佐伯市は、駅に自転車の点検・整備ができるサイクリングルームや、シャワー室、更衣室を設置するなど、サイクリングによる観光振興策に力を入れている。

 今回のツアーで案内役を務めた延岡市の三井寿展さん(62)=ひむか感動体験ワールド所属=は、「こちらはすばらしい延岡−高千穂の神話街道、須美江や北浦など海も山もあって、アウトドアも楽しむことができ、魅力的なエリアになるのではないでしょうか」と、手応えを語った。


◆県北巡るバス観光も盛況

 バス観光は「延岡三蔵巡りと延岡グルメ堪能ツアー」と題し、大分県内を中心に広報PR活動を展開したところ、募集開始から短時間で申し込みが定員50人に達したという。

 延岡駅では和太鼓道場「巴塾」が威勢の良い演奏で、列車から降りてきた参加者らを歓迎。読谷山洋司市長も駆け付け、旭化成を中心とする工都、アスリートタウンで、歴史・文化、グルメも豊富な延岡をアピールして、「人と人との出会いにも期待して楽しんでください」と送り出した。

 参加者は用意されたバスに分乗し、2日間で千徳酒造と佐藤焼酎、宮崎ひでじビールの〃延岡三蔵〃をはじめ、旭化成展示センターや延岡城・内藤記念博物館、愛宕山展望台、西郷隆盛宿陣跡博物館などを観光。夕食は東九州バスク化構想延岡推進協議会の加盟店で、海・山・川の豊かな食材を使った料理も満喫した。

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