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人、動物の命を大切に

本紙掲載日:2024-01-10
6面

川島小で「いのちの授業」−延岡

 延岡市立川島小学校(長岡俊勝校長、116人)でこのほど、みやざき動物愛護センターの外山健一郎さん(63)と安藤利光さん(62)を招いた「いのちの授業」が行われた。3、4年生44人が、自分や他者、生き物の命の重みを再認識した。

 授業は、野放しになった犬猫を保護し、新しい飼い主に譲り渡す活動などを行っている「みやざき動物愛護センター」(宮崎市清武町)への理解を深めるプログラムの一環。同センターへの見学の下準備として開かれた。

 体育館で開かれたこの日の授業では、外山さんが動物愛護センターの業務内容について説明。仕事は大きく「捕獲(保護する)」「引き取り(もらい受ける)」「返還(元の飼い主に返す)」「譲渡(飼いたい人に譲り渡す)」の四つがあること。愛護センターに入ってきても、もらい手がいないため殺処分になるといった「取り残される命」(外山さん)が少なからずあることなどを話した。

 その上で、こうした取り残される命は年々減少していること、現在は病気やけが、幼すぎたり、老いで死んでいる犬猫がほとんどで「すべてが殺処分されているわけではないことも知ってほしい」と強調。「取り残される命をゼロにすることが何より大切で、そのためには、皆さんに人と動物のつながりを学んでもらい、普段から命について考えてもらうことが大切」と呼び掛けた。

 その後、班ごとに分かれ、1分間で知っている動物の名前をできるだけ多く書くゲームや、13種類の動物の生活圏を「家」「牧場」「自然」に分類していくレクリエーションを実施。「すべての動物は元々、自然の中で生きる野生動物で人間も動物の一種。私たちの普段の生活の中にも、動物の命は関連し、つながっている」と話した。

 また、聴診器で自分の心臓の音を聴く時間もあり、動物愛護センターの安藤さんが「心臓の音は小さな生物ほど速くなって、大きな生物ほどゆっくりになる」と解説。心臓の音を聴いて何の動物かを当てるクイズでは、緊張で普段より速くなった牛の心臓音に不正解者が続出するなど、盛り上がった。

 4年の清水美結さん(10)は「心臓の音が早くなったり、遅くなったりするのを、初めて聞いた。命を未来につなげていくために、自分の命や友達の命、動物の命を大切にしていきたい」と感想。

 みやざき動物愛護センターの外山さんと安藤さんは「皆さんの命は、たくさんのご先祖さまがつないできた、掛け替えのないもの。周りの命も大切に、優しく接して、仲良く学校生活を送ってほしい」と話した。

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