九電、節電協力を呼び掛け

厳しい寒さ、需要が大幅増

　厳しい寒さが続き、電力需要が増加する可能性があるとして、九州電力送配電は節電への協力を呼び掛けている。

　同社によると、昨年１２月以降、全国的に厳しい寒さが続き、例年に比べて電力需要が大幅に増加。今月８日には、西日本を中心に全国７エリアで最大需要が１０年に１度程度と想定される規模を上回った。一方、供給面では、悪天候で太陽光発電などの発電量が低下する日も少なくないという。

　同社では、予想を上回る厳しい寒さや在宅の増加などで電力需要が高止まりしているため、日ごろ稼働していない火力などあらゆる発電所をフル稼働。さらに、自家用発電機を所有している事業者に発電協力を要請しているほか、広域的な電力の融通を行って安定供給の対策を講じているという。

　しかし、天候不順や厳しい寒さが今後も続くことが予想され、太陽光発電からの発電量も多くは見込めない状況。また、火力発電の発電量増加に伴い、発電用燃料（ＬＮＧ＝液化天然ガス）の在庫が少なくなるなどのリスクが高まっているという。特に３連休明けの１２日は全国的に悪天候が見込まれ、同社は「電力需給がさらに悪化する可能性がある」とみている。

　同社は「暖房などの利用はこれまで通り継続していただきながら、日常生活に支障のない範囲で、照明などその他電気機器の使用を控えるなど、電気の効率的な使用に協力を」と呼び掛けている。最新の電力状況については、同社のホームページに掲載している「でんき予報」で確認できる。