ケーブルメディアワイワイ開局３０周年（１）

地域密着３０年−時代に即しサービス拡大

◆多チャンネル放送、各種通信事業

　今年で開局３０周年を迎えた「ケーブルメディアワイワイ」（濱井研史社長、本社・延岡市愛宕町）は、ケーブルテレビやインターネット、ケーブルプラス電話、一般家庭向け電力、スマートフォンと、時代に即したサービスを提供している。エリアは延岡市から日向・門川、さらに美郷町、日之影町、高千穂町、日向市東郷町と拡大。中山間地域の多チャンネルテレビ放送や通信サービスの格差是正に貢献している。昨年は川南町・都農町でサービスを開始した。これからも地域社会の発展と地域住民の生活向上に貢献し続ける。

◇高く評価される自主番組−県北の今と歴史、国内外へ発信

　ケーブルテレビ事業では、「県北情報ここほれワイワイ」など「地域密着」をモットーとした番組を放送。県北地区の身近な話題やイベント紹介、グルメ情報、歴史文化などを伝えている。

　ドキュメンタリーにも力を入れており、自主制作番組「切れた堤防」は２０２０年９月、第４６回日本ケーブルテレビ番組大賞アワードで、グランプリの総務大臣賞を受賞。全国のケーブルテレビ局が制作した２１４作品の頂点に輝いた。

　延岡市北川町の霞堤を紹介した同番組は、台風や大雨の際に堤内地へ水を導いて大規模災害を抑える仕組みや流域全体にもたらす効果、水害と共存してきた人々の暮らしや住民の苦悩などを取材。自然や災害との地域の向き合い方を考えた。

　また、１９９７年５月から、日本陸上中長距離種目のトップアスリートが集う「ゴールデンゲームズｉｎのべおか」の完全生中継を放送。２０１７年からは「チャンネル７００」を通じて、全国のケーブルテレビ局でも生配信している。

　０９年７月からは宮崎ケーブルテレビとの共同制作、ＭＲＴ宮崎放送の協力で、夏の高校野球宮崎大会１回戦から準々決勝までを生中継（１０年からＢＴＶが参加）。１６年７月からはサンマリンスタジアム宮崎とアイビースタジアムの２会場から、準々決勝までの全試合を生中継している。

　１９年４月、バーチャルキャスター「Ａｌｉｃｅ（アリス）」を新入社員として採用。バーチャルキャスターはイラストやコンピューターグラフィックスで作られたキャスターで、ケーブルテレビ事業者が採用するのは全国で初めて。新たな取り組みを地域に伝えるアンバサダー（大使）活動などのほか、ワイワイチャンネルで放送中の「ワイワイｅスポーツ部」の進行役として活躍している。

　昨年１０月、総務省の補助事業「放送コンテンツ海外展開強化事業」に採択。県北で撮影した番組をタイのテレビ局で放送した。