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尾向小、伝統農法の焼き畑を体験
◆このやぼに火を入れ申す…
これよりあき方に向かってまく種は…
椎葉村不土野の村立尾向小学校(藤原裕司校長、26人)は7月29日、向山日当(むかいやまひあて)地区の民有林(約4000平方メートル)で焼き畑体験学習を行った。尾向小焼き畑実行委員会(尾前賢了実行委員長)が協力。全校児童、保護者、地域の中学生、住民ら約100人が参加した。山の斜面を焼いた後、ソバの種をまき、先人から受け継がれる伝統的農法を学んだ。秋に収穫し、収穫祭や発表会を開催する予定という。
開会式は学校で行い、藤原校長は「山に火を入れて作物を作るという昔の人の知恵、みんなで協力して取り組む作業の素晴らしさ、尾向の自然の豊かさを学んでください」とあいさつ。児童を代表して尾前結來さん(6年)が「待ちに待った焼き畑火入れ、種まき。楽しみで仕方がなかった。みんなで頑張りましょう」と呼び掛けた。
式後、児童らは向山日当の民有林へ車で移動。火入れ前に神事があり、石井彩菜さん(同)が、児童を代表して自然への畏敬の念を込めて〃火入れの祈り〃。「このやぼに火を入れ申すへびわくど虫けらども早々に立ちのきたまえ山の神さま火の神さまどうぞ火の余らぬようまた焼け残りのないよう御(おん)守りやってたもり申せ」と唱え、他の児童が復唱した。
火入れは6年生7人が担当。火を付けた竹の棒で斜面の枯れ枝などに点火すると、木や竹などがバチバチと音を立てながら勢いよく燃え広がり、辺りは瞬く間に白い煙や真っ赤な炎に覆われた。保護者、青年団、中学生らは、範囲外に燃え広がらないように放水をするなどしてサポートした。
火の勢いが収まった約2時間後には、種まきの神事があり、甲斐ひなたさん(同)が〃種まきの祈り〃をささげた。「これよりあき方(ほう)に向かってまく種は根太く葉太く虫けらも食わんよう一粒万倍千俵(びょう)万俵仰せつけやってたもり申せ」と唱え、他の児童が後に続いた。
その後、児童は灰で白くなった斜面に広がり、昨年収穫したソバの種の一部約5キロ分を、たたき付けるように力強くまいた。保護者らは、竹ぼうきなどを使って種に灰をかぶせて回り、周囲にはシカなどからソバを守るネットを張り巡らせた。
初めて参加した椎葉航さん(1年)は「熱かったけど楽しかった。ソバの種まきが面白かった。来年もやりたい」。小学校最後の体験を終えた常愛理さん(6年)は「火入れのために持っていた(棒の)火は熱かったけど、よい思い出になった。中学生になっても手伝いがしたい」と話した。
焼き畑は、古くから伝わる循環型の農法。切り開いた山の斜面の木を枯らし、焼いた後にソバ、ヒエ、小豆、大豆と年ごとに作物を変えながら4年間作付けする。その後は二十数年かけて地力を回復させるという。県北部山間地の農林業は国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に認定されている。
同校の体験学習は、地域や学校が一体となって取り組む伝統文化教育の一環。地域に伝わる農法の継承を目的に毎年行っており33回目。児童は10月下旬に収穫を体験し、11月には収穫祭を開いて地域の人たちとそば打ちなどで交流する予定。