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伊形花笠踊りに若い力

本紙掲載日:2021-08-18
3面
子どもたちを前に手本の舞を見せる本部さん(左)と金子さん(右)

小学生時に特訓−中学生と高校生の2人

◆「来年以降も活動したい」

 伊形地区で15日に奉納された県と市の無形民俗文化財「伊形花笠(がさ)踊り」。7人の男性の舞い手の中に、2人の中高生がいた。同踊り保存会の重黒木實行会長は「非常に楽しみ」と期待を寄せている。

 2人は延岡学園高1年の金子怜央さん(15)と土々呂中3年の本部功樹さん(14)。同保存会は20年以上前から、伝統芸能の継承などを目的に夏休みに伊形小の希望した児童に踊りを指導している。2人も短期間の特訓を受けたOBだ。

 「中学生に入ってすぐ、踊りたいと言ってくれた」と重黒木会長。小学生の稽古に毎日顔を出して後輩たちの指導に当たり、同時に保存会の会員から自らも教わって踊りを磨いてきた。

 今年も初日の今月1日から熱心に指導。「一から教えるのは大変だけど花笠の伝統を伝えていきたい」と本部さん。金子さんも「教わったことを伝え、つなげられるようにしたい」と意気込む。

 会員にとっても若い力は心強い。7羽のシラサギ伝説を由来とした踊りのため、必ず7人で踊る必要がある。年々踊ることができる人数が減る中で、2人の存在は頼もしく活気も増した。

 踊りには歌い手と太鼓のたたき手も欠かせない。今年から本部さんが歌を、金子さんは太鼓を学び始めた。「一節一節、教えていきたい」。重黒木会長の言葉にも力が入る。

 「踊りを継いでいく自信はある」と2人。来年以降も続け、大人を支えながら活動していく。

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