経常利益前年同期比１２倍超

旭有機材の第１四半期

　旭有機材は、２０２２年３月期第１四半期（２１年４月〜６月）決算を発表した。連結経常利益は前年同期比１２倍超の８億９１００万円となった。

　売上高は１３６億６７００万円（前年同期比２２・４％増）、営業利益は８億２１００万円（同８７８・８％増）。国内外の半導体関連の工事や設備投資による需要増、自動車生産の回復、民間食品排水処理案件受注などで管材システム、樹脂、水処理・資源開発いずれの事業も売り上げを伸ばした。

　また同社は連結業績予想について、２２年３月期第２四半期累計（２１年４月〜９月）の売上高を２８０億円から２９０億円、営業利益を１１億円から１８億円、経常利益を１３億円から１９億円に、同じく通期（２１年４月〜２２年３月）の売上高を５８０億円から５９０億円、営業利益を３４億円から４１億円、経常利益を３６億円から４２億円にそれぞれ上方修正した。

◆新中期経営計画−旭有機材

　旭有機材は、２０２１年度から２５年度にかけての新中期経営計画「ＧＮＴ（ＧｒｅａｔＮｉｃｈｅＴｏｐ）２０２５」を発表した。

　同社は前中期経営計画「ＡＳＲ（ＡｓａｈｉＲｉｓｉｎｇＳｕｎ）２０２０」の中で、商品戦略やサプライチェーンの改革、海外売り上げの拡大などを主要戦略に掲げ、企業価値向上に取り組んできた。これに続く「ＧＮＴ２０２５」の策定に当たっては、ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）やＥＳＧ（環境・社会・企業統治）で求められる企業の社会的責任について議論を重ね、社会から必要とされる企業づくりの姿を求めた。

　「ＧＮＴ２０２５」の５カ年については、ポストコロナ下における成長に向けた仕掛けや投資の期間と位置づけており、選択と集中、人財育成、デジタル化、環境対応の実行を通して３０年までに「グレートニッチトップ企業」への転換を図る。

　財務戦略としては、Ｍ＆Ａ（合併買収）や維持・合理化などに２２０億円の投資を計画。２５年度の売上高７３０億円、営業利益６０億円、ＲＯＥ（自己資本利益率）８％、ＲＯＩＣ（投下資本利益率）６％を目標に掲げている。