県、８６億円補正予算案

まん延防止適用前提に提案

　県は２３日、国に要請した「まん延防止等重点措置」が適用された場合、対策に必要となる８６億２４０７万円の一般会計補正予算案を２５日に開かれる県議会８月臨時会に提出すると発表した。

　歳入財源は全額国庫支出金。まん延防止等重点措置の適用を前提としており、仮に適用されない場合も新型コロナ対策に活用する。

　財政課は「デルタ株の脅威に対応するため、議会の理解をいただいた上で、適用後は迅速、機動的に対応したい」として、臨時会に提案する。

　感染症対策休業要請等協力金事業が８４億７１１６万円。「まん延防止」では飲食店（中小企業）への協力金は、現行の県独自の要請では１日当たり最低２・５万円が３万円に引き上げられる。期間を延長した県下全域への時短要請の支給経費、大規模集客施設への営業時間短縮要請協力金も盛り込んだ。

　大規模集客施設は、ショッピングモール、パチンコ店などが対象で１８日に知事が対象地域の念頭にあると表した宮崎市で約９０店舗、日向市で約３０店舗を想定した。

　飲食店には酒類提供を終日自粛を求めるため、大きな影響を受ける酒類販売事業所などを支援する１億２２５６万円、飲食関連事業者などを支援する３０３５万円を計上した。

　実際に「まん延防止」が適用された場合、具体的な対策は、改めて決定し、発表するという。

　可決されれば、一般会計の予算規模は６６２７億１３６７万円。臨時会では、今月専決処分した３件、計４０億８７３３万円分の一般会計補正予算を報告する。