新型コロナ−高齢者２人が死亡

第５波の４、５例目−２８日

　県は２９日、新型コロナウイルス感染症患者で治療中の基礎疾患を有する高齢者２人が２８日に死亡したと発表した。第５波に入っての同感染症患者の死亡は４、５人目で、累計は３２人となった。

　県感染症対策室などによると、死者のうち１人はワクチン接種を２回受けていたが、もう１人は接種したという確認は取れていないという。

　県は「医療機関と連携し命と健康を守るため全力を尽くしているが、このような状況に至ったことは残念。重く受け止めている」とし、「医療提供体制のさらなる充実に引き続き全力を尽くしたい」と述べた。

　また、県内で感染力の強いデルタ株に置き換わる中、いつ感染してもおかしくない状況に最大限の危機感を持つよう県民に注意喚起し、「『うつらない』『うつさない』ための感染防止対策の徹底を」と話していた。


◆会食利用１１人が感染−西都市の飲食店でクラスター

　県は２９日、西都市の飲食店で新たにクラスターが発生したと発表した。同店を会食で利用した知人グループの１０代から４０代までの男女１１人が、２８日までに感染していることが確認された。

　２６日に西都市の２０代男性、３０代男性、１０代女性と高鍋町の２０代女性の４人、２７日に西都市の１０代男性と４０代女性の２人の計６人が感染。２８日に西都市の３０代男性、４０代男性、２０代女性、宮崎市の４０代男性、２０代女性の計５人の感染が判明した。

　感染症対策室によると、知人グループは２４日、十数人で会食をしていた。会場は来店客ごとにフロアを仕切っており、他の来店客や従業員との接触の機会は少ないという。店側は換気や、来店者の代表者と連絡が取れるようにするなど感染対策も取っていた。

　１１人以外の会食出席者のＰＣＲ検査は陰性。今後、家族などの疫学調査を進めていくという。同室は「一室で特定の知人関係の集団が飲食を伴い、感染集団を構成したのではとみている」と述べた。


◆宮崎市の事業所でクラスター

　宮崎市は２８日、市内の事業所で新たにクラスター（感染者集団）１件が発生したと発表した。２７日までに５０代の男性２人と４０代の女性３人の計５人が感染している。

　市によると、５人は同事業所の職員。２３日に４０代女性２人、２４日に５０代男性と４０代女性が感染、２７日には５０代男性の検査陽性が判明し、計５人の感染が確認されたためクラスターと認定した。

　同市のクラスター発生確認は４日連続で今月に入り２５例目、これまでの市全体での発生は５６例目となる。