持続可能な工業都市へ−旭化成

延岡市の未来像を紹介−１０日までイオン延岡

◆投票、意見を募集中

　旭化成は、延岡市の未来をより魅力的なものにしようと、市民から意見を募っている。目標に向かって事業アイデアを創造する「未来社会デザイン活動」の一環で、現在、同市旭町のイオン延岡店で「『持続可能な工業都市』を実現した延岡市の未来像」を紹介しており、投票および意見を受け付け中。１０日まで。

　紹介ブースは同店１階東側入り口近く。旭化成社員が考えた未来像のアイデア６案を展示し、投票用紙と投票箱を設置している。投票用紙は年代別に用意されており、６案の中から実現したい未来像を選んで投票する。

　ＡＩ（人工知能）に自分の価値観を学んでもらうことで、死後の判断を任せることができ、次世代に自分の資産などがより有効に活用される「『死んだ後のこと』を心配しなくてもよい都市」、市民がリサイクル・ラボに不必要なものを持ち寄り、その中から好みの素材を使って１点ものを製作、販売することで分別やリサイクルが促進される「市民がリサイクルを楽しむファクトリー都市」、自身の健康データに基づくカスタマイズ野菜の作り方を共同農場で提案してもらい、野菜の端材などは工場や農場で使われるエネルギーや肥料の原料に。市民と農業と工業が支え合う「健康データを使ったカスタマイズ野菜が作れる都市」など魅力あふれるアイデアが並んでいる。

　来年創業１００周年を迎える旭化成は今年度、節目の年を記念して「発祥の地である延岡市で、市民の皆さんと一緒に魅力ある都市を創る」ための社内検討を重ねている。今後、市民を招いてのワークショップ開催を予定しており、今回の投票結果をもとに未来像の具体化、実現に向けた検討も行っていくという。同社は「投票用紙のコメント欄にぜひ未来像への自由な意見をいただければ」と呼び掛けている。