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チャレンジこそ我が人生

本紙掲載日:2021-09-10
6面

山内システム・山内社長が母校で講演

◆北方学園ふるさとへの思いを語る会

 延岡市立北方学園(三樹浩二校長、188人)はこのほど、「ふるさと北方への思いを語る会」を開いた。小学5年生から中学2年生まで90人が参加した。

 講師は北方小、北方中の卒業生で、自動制御装置の設計・製作、IoT・ICT・AIシステムなどを手掛ける山内システム(同市出北)社長の山内浩二さん(55)。山内さんは昨年度、同校図書室に図鑑や大辞典など約50冊を寄贈した。今回、児童生徒から直接感謝の気持ちを伝えるとともに、山内さんの地元への思いや手掛ける事業について話を聞く機会を設けようと、同校が企画した。

 冒頭に、小学生の鬼塚望美さん、齋藤鈴音さんが「北方学園の児童生徒は本を読むことがとても好き。寄贈していただいた本はみんなが交代で借りて読み、学習にも利用しています。これからも大切に読ませていただきます」とお礼の言葉。山内さんは「たくさん読んで知識や教養を身に付けてもらって、将来に役立ててもらいたいと思います」と話した。

 その後、「チャレンジこそ我が人生」をテーマに講演した。友人に誘われて嫌々出場した駅伝大会で、区間新記録で区間賞を取ったエピソードでは「友達から誘われて無理やり出たが、やればできるかもしれないなと思い始めた。友達のおかげで今も感謝している」と話した。

 また、高校では延岡工業に進学し、約20キロの道のりを自転車で通学。中学から打ち込んだテニス部に所属した。中学の1年間はボール拾いしかできなかった山内さんが県大会優勝やインターハイ出場を経験し「自分もやればできるんじゃないかと、チャレンジ精神が目覚めた」という。

 24歳で独立しソフトウエア会社を設立。「自分としては大きなチャレンジだった」

 最初の10年ほどは、ほとんど休みもなく働いた。力を認めてもらえず、悔しい思いをしたこともあったが「私1人では他社に劣るかもしれないが、数人でうちが勝ればいい。発想の転換やアイデア、人との協力関係で乗り切ればいいやと思った」と、当時の心境を振り返った。そして「素晴らしい人と出会い、その人たちのおかげでチャンスをいただき、部活動を通じてチャレンジする気持ちを持つことができた」とまとめた。

 最後に「皆さんは伸び代だらけで、これからが楽しみ。苦しいと感じたり、負けたりしたときには落ち込みすぎずに発想を変えて、乗り越えてほしい」とメッセージ。

 また、旧北方小跡地に新たな事業所を開設し、市や地元の「うつぎファーム」と協力して、温度や日照時間などの環境データを測定し散水やハウスの側面、天井の開閉などをタブレット一つで遠隔操作できるスマート農業に取り組んでいることなども紹介し、「もっともっとチャレンジをして、社員や周りの人を喜ばせ、地域にも貢献していきたい」と話した。

 中学生の片岡愛子さんは「何事にも挑戦してみたいと思った。これからの人生や北方の発展につなげていきたい」とお礼を述べた。

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