ツアーで活躍したい−菊田奨さん

高千穂町内初プロゴルファー誕生

◆今月のテストで６位合格

　高千穂町出身の菊田奨（つとむ）さん（２５）＝宮崎市＝が８月３１日〜９月３日に北海道・登別カントリー倶楽部で行われた日本プロゴルフ協会（ＰＧＡ）のプロテストに６位で合格した。「ここまで来られたのも両親や周りの方々のおかげ。ここで終わらず、ツアーで活躍できるように一から頑張っていきたい」と話している。

　菊田さんは岩戸小、旧岩戸中を卒業後、日章学園高、大阪学院大（大阪府）で強豪のゴルフ部に所属。２０１４年の県ゴルフ選手権３位、１６年の西日本パブリックアマチュアゴルフ選手権２位などの成績を残している。

　大学卒業後は、宮崎市のフェニックスカントリークラブ研修生として練習しながら、年１回のプロテストに挑戦してきた。上位での合格を果たし、「ゴルフは最後の１打まで何が起きるか分からないので、最後まで集中できたので良かった。合格してほっとしました」と話した。

　ゴルフを始めたのは菊田さんが小学６年の１２歳の時に、父・誠さん（５８）が家でゴルフの練習をする姿を見て体験したことがきっかけ。「どうしたらうまく当たるんだろうと考えたり、ちゃんと当たった時の気持ち良さが楽しい」とゴルフにのめり込んでいった。

　中学生からは延岡市のレッスンスクールなどに通って、指導を受けた。高校、大学ではそれぞれ寮生活を送りながらゴルフ部で腕を磨いた。「高校、大学もゴルフに打ち込める環境だったのでありがたかった」と振り返る。

　大学時代にウエートトレーニングで体重を１０キロ増やして球の飛距離を伸ばし、今回のプロテストでも安定したスコアを意識しながらも「攻めるところは攻めてメリハリがしっかりできた」と自身の成長を実感。「もっと飛距離を伸ばし、グリーン周りの近い距離からのショットの精度も高めたい」と話した。

　今後は、宮崎市を拠点に全国のチャレンジツアーに積極的に出場していく予定。「一番は、周りの方々に応援してもらえるような選手になること。礼儀を大切にし、結果もしっかり出したい。まずはチャレンジツアーで予選を通り、優勝争いできるように頑張りたい」と力強く話した。

　長男の挑戦を温かく見守ってきた父の誠さん（５８）は「今からがスタートライン。人の悪口を言わず、皆に愛されるプロになってほしいですね」と笑顔でエールを送った。