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すしを出張サービス−廣寿司の羽柴代表

本紙掲載日:2021-09-16
3面
すしのお代わりを受け取る利用者

土々呂町のなでしこ入所者「元気もらった」

 敬老の日を前に延岡市新町で廣寿司(ひろずし)を営む羽柴昌威代表(47)が14日、同市土々呂町の住宅型有料老人ホーム「なでしこ」(藤井千代美所長)で、利用者27人にすしを振る舞った。

 2009年に同老人ホームが開所して以来、羽柴さんが毎年行っている恒例の出張サービス。テーブルには、タイやカンパチ、マグロなどの新鮮なネタを使ったにぎりと、鉄火やカッパといった巻きずしが食べやすい大きさに切り分けられ、茶わん蒸しやお吸い物、天ぷら、デザートと共に色鮮やかに配膳された。

 にぎりネタと巻きずしには「お代わり」もあり、多くの利用者が、アクリル板越しにすしを握る羽柴さんの前に並んだ。お年寄りたちは「おいしい」「ありがたいね」など談笑しながら、出来たてのメニューに舌鼓を打った。

 生魚は普段の食事では出てこないこともあり、利用者はこの日を楽しみにしていたという。秋山冨美子さん(92)は「何十年かぶりにおすしを食べました。本当においしかった。ごちそうさまでした」と、笑顔で感謝を述べた。

 羽柴さんは「毎年、喜んで食べてくれる姿を見るとこちらもうれしくなる」と目を細め、「今年はコロナの影響で店をまともに営業できていない状態。気分も落ち込んでいたが、元気をもらえた」と振り返った。

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