大相撲秋場所−琴恵光一問一答

前半、考え過ぎて勝ち急いだ−後半、先手を取り、自分の流れを意識

◆九州場所もっと早く勝ち越したい

　２場所ぶりの勝ち越しを決めた延岡市出身の琴恵光。中日まで２勝６敗と厳しい星を数えたが、９日目から５連勝で星を五分に戻し、千秋楽で勝ち越しを決めた。２６日、夕刊デイリー新聞社の電話インタビューに答えた琴恵光は「来場所はもっと早く勝ち越せるよう、しっかり準備していきたい」と九州場所への抱負を話した。


――２場所ぶりの勝ち越しおめでとうございます。

ありがとうございます。今場所は前半戦がどうしても良くなかった。少し考え過ぎたところがあって勝ち急いでしまう場面が多く、自分の流れで相撲を取ることができなかったことを反省しました。

――８日目までに２勝６敗と追い込まれました。どうやって気持ちを切り替えましたか。

その時々で何がいけないのかを、じっくりと自分自身と向き合って考え直しました。シンプルに考え方を変えて、自分の良さが出せるように心掛けました。先手を取って自分から先に動く、前に出て自分の流れで相撲が取れるように意識して土俵に上がったことが良かったと思います。

――今場所、９日目の剣翔戦で幕内力士として１００勝目挙げました。

幕内でもしっかり自分の相撲が取れるようになったことが、１００勝につながったのかなと思います。気持ちと力が安定してきたことが大きいのかなと思います。

――先場所は厳しい結果でしたが、上位陣と対戦したことで得たものも多かったのでは。

先場所、上位陣の力士と対戦して土俵上で感じたことを忘れず、そのことを常に意識して今場所は土俵に上がりました。その経験が今場所では生かせたと思います。

――コロナ禍の今は以前のように地元後援会も応援には行けません。少しさみしくはないですか。

たくさんの地元の方々に応援していただいています。私自身、以前のように皆さまの顔を見たい気持ちも、もちろんあります。ですが、この状況下で自分が気持ちを落としていたら、それが皆さまにも伝わってしまう。自分が１５日間、土俵の上で自分らしい相撲を取り続けることが、皆さまに対しての恩返しだと思っています。

――九州場所に向けての抱負をお願いします。

来場所は今場所の経験を生かして、もっと早く勝ち越せるようにしたいですね。九州場所に向けて日々自分としっかり向き合って、やるべきことをやって準備したいと思っています。