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県産材利活用で感謝状

本紙掲載日:2021-11-02
2面

木づかい県民会議−宮崎市で総会

◆美郷町と丸満産業(日向市)

 みやざき木づかい県民会議(会長・河野俊嗣知事)の総会が10月26日、宮崎市内で開かれた。席上、県産材の利活用に貢献した団体などへの「みやざき木づかい」感謝状の贈呈式があり、県北関係では県産材利用部門で、みやざき林業大学校研修生宿舎と同町立西郷図書館の施主の美郷町、県産材普及・啓発部門で丸満産業(日向市)が受けた。

 同県民会議は、県民一人ひとりが木材の良さや利用することの意義について理解を深め、県産材の地産地消を促進することを目的に、県や木材関係団体などで構成。総会で県産材の利活用に貢献した団体に感謝状を贈呈している。

 みやざき林業大学校研修生宿舎は、本県林業の将来を担う研修生が林業知識や技術のほか、生産した木材が最終的に最高の住環境を提供する材料となることを体感できるようこだわった施設。壁板やベランダのルーバー、内部の腰壁などにスギを活用するなど、木材をふんだんに使用し居心地の良い空間にしている。

 美郷町立西郷図書館は、内装や家具類に耳川流域産材をふんだんに使ってリニューアルした施設で、環境譲与税を活用して整備。地域産材を使って書架や机、椅子などの品質にもこだわることで、利用する住民がその魅力と可能性を実感する機会を提供するとともに、地域内外の木質化や木材利用の促進につなげている。

 丸満産業は、産業廃棄物として処理されるカンナくずの木目の美しさに着目し、有効活用するため花型のスギのコサージュを考案。柔らかな光沢と特有の年輪模様を持つ素材を手作業で作り上げるため、世界に一つだけの花になるという。スギの香りを放ち、花のように枯れることなく色合いの経年変化も楽しめる。

 総会では、県環境森林部の河野譲二部長が「総会が積極的な木材の利活用を考える機会になるよう期待しているが、取り組みを進めるには県民や団体、行政が力を合わせて取り組むことが重要」と河野知事のあいさつを代読し、引き続き協力を呼び掛けた。

 感謝状贈呈式に続いて事例発表があり、宮崎シネマ館(宮崎市)や、社会福祉法人森と風の郷「四季の森こども園」(日南市)が取り組みなどを紹介。みやざき木造塾のグループワーク(試設計)の成果のほか、県の取り組みなどの報告もあった。

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