命の門番「ゲートキーパー」
本紙掲載日：2021-11-18
6面
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◆延岡市が養成講座−自殺を防ぐために
悩みに寄り添い自殺を防ぐ命の門番「ゲートキーパー」の養成講座が１１日、延岡市緑ケ丘の聖心ウルスラ学園高校（佐々木��夫校長、６２７人）であった。来年２月に看護師国家試験を控える看護専攻科（２年制）の１、２年生５７人が、傾聴を基にしたコミュニケーションスキルやストレスとの向き合い方などを学んだ。
同市が１０年ほど前から取り組む自殺対策事業の一環。講座は市内各所で年間６回を目標に行っており、この日は延岡看護専門学校（同市出北）などに続いて４回目の実施となった。
冒頭で、市健康増進課保健師の松永彩さんが、延岡の自殺者数や年代別動機などをグラフと表で解説。�’困澆傍ど佞��∀辰鯤垢��Ｉ�要な支援につなぐ�じ�守るといったゲートキーパーの主な役割についても紹介した。
続いて、事業所などを対象に健康相談やカウンセリングを行う柳田美智子さん（シンプルライフげんき、同市小峰町）が「心に寄り添う聞き方講座〜自分自身もリフレッシュ」と題し講演。相手に寄り添う「受動的な聞き方」や自尊心を傷つけないよう自分を主語にして意見を伝える「わたしメッセージ」など、支援者に求められるコミュニケーションのポイントを伝えた。
２年生の甲斐颯真さん（２０）は「ゲートキーパーの役割は看護師にも通じる部分が多い。日常生活でも生かせれば」と感想。柳田さんは「若い人が率直に話し合えるようなコミュニケーション能力を身に付け、自分らしく生きる手段にしてくれたらうれしい」と話していた。
同市では去年から自殺対策協議会を立ち上げ、医療、福祉、教育、労働などさまざまな分野から自殺対策の強化を図っている。今年度は残り２回の講演（詳細未定）に加え、来年３月の自殺対策強化月間に合わせた啓発キャンペーンなども計画している。