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門川町、4小中学校が一斉避難訓練

本紙掲載日:2021-11-24
2面
高台に避難する門川小の児童たち(17日、門川町城ケ丘)

下校時に地震・津波−高台へ逃げろ

 門川町で17日、下校時の地震津波発生を想定した一斉避難訓練が4小中学校(門川、草川、五十鈴小、門川中)の児童生徒1492人を対象に行われ、下校時の行動や高台の避難場所を再確認した。

 各校では年3回程度、校内での避難訓練に取り組んできたが、校外での避難訓練は安全管理上、難しい状況にあったことから、2019年度から町教育委員会が主催して年1回、町内一斉に下校時の避難訓練に取り組んでいる。

 3回目の今年度は午後3時すぎ、教職員や地元消防団に誘導してもらいながら、児童生徒が下校を開始。下校途中の同30分、防災行政無線で「ただ今、地震発生中。身の安全を確保してください」とのアナウンスが流れ、一時、安全な場所に待機した。

 続く同34分には「大津波警報、発令中。すぐに高台に避難してください」とのアナウンスが流れ、児童生徒は一斉に高台の避難場所を目指した。

 このうち、同町の城ケ丘児童公園には門川小、五十鈴小、門川中から児童生徒約180人が避難。門川小6年生の佐貫一心さんは「『ここはブロック塀が高いから崩れるかもしれない』『ここは土砂崩れが起きて道が通れなくなるかもしれない』と考えながら避難してきた。いざというとき、どこを通ってどこに避難するのか、落ち着いて判断できるようにしたい」と話した。

 下校時の避難訓練は、普段使っている通学路上にある避難場所を、児童生徒に1カ所でも多く知ってもらうことを目的に、6カ年計画で進められている。

 そのため、町教委は各校に対し「避難する避難場所を毎年、変えて下校させてほしい」と要望。「この3カ年で児童生徒が1人3カ所の避難場所を知ることができた。地域の皆さんの意識も高まってきた」として来年度、再来年度は各校ごとに取り組むこととし、最終24年度に再度、町内一斉に実施して成果を確認するという。

 町教委の植野晃主幹は「地震津波はいつ発生するか分からない。下校時に発生した時、子どもたちが自分の身を守れるようになっておくことはもちろん、さらに地域の人たちに声を掛け、避難行動を引っ張っていく存在になってくれたら」と話している。

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