美郷町北郷支所がリニューアル

ＪＡと森林組合が入居

　美郷町北郷宇納間の美郷町役場北郷支所の改装工事が終わり、１１日、関係者が出席してリニューアルオープンの記念セレモニーが行われた。従来の役場支所機能に加えて、ＪＡ日向北郷支店と耳川広域森林組合北郷事業所が庁舎内に移転。一つの建物に三つの事業所が入ることで、住民の利便性が高まると期待されている。

　支所の庁舎は１９８４年、旧北郷村役場として建てられた。２００６年の町村合併と１９年の機構改革で職員数が減少し、空きスペースが増えたことから、２０年に庁舎再生協議会を立ち上げ、活用方法を模索していた。

　一方で、ＪＡ日向北郷支店は１９６９年、森林組合北郷事業所も７１年に建てられたもので老朽化していたことから、双方が１カ所に移転することで意見がまとまっていた。

　昨年８月から工事が始まり、新たに南側の１階部分から３階に上るエレベーターを設置。駐車場だった１階スペースにはＪＡ日向北郷支店の営農経済課（購買店舗）を開設した。

　２階には正面玄関左側にＪＡ日向の金融店舗とＡＴＭ（現金自動預払機）を新設。役場支所奥には森林組合が入り、杉材で作られたパーテーションは開放感があふれる。高齢者などの利便性を考慮して新設されたエレベーターは検査を経て今月２０日から稼働する。総事業費は７３２０万円。

　式典では田中秀俊町長がリニューアルの経緯を説明したほか、「利用者にとっては三つの事業所が集約されたことでワンストップでの利便性が高まる。３階の空きスペースについても、これから協議して有効利用を図ります。三つの事業所の職員が知恵を出し合って、地域の活性化につなげてくれると思います」と話した。

　正面玄関では田中町長、ＪＡ日向の藤本隆康組合長、耳川広域森林組合の平野浩二組合長、美郷町議会の那須富重議長がテープカットをして祝った。

　支所の泉田浩文地域課長は「地域の皆さんが自由に使えるようオープンスペースも設けています。今までＪＡと森林組合、役場がそれぞれ離れた所にありましたが、１カ所になったことでサービスの向上にもつながります」と話していた。