満願神たび巡り３３社達成第１号

ほぼ１カ月で延岡市の後藤さん

　延岡市別府町、元県議の後藤哲朗さん（６５）が、日向神話に登場する県北と熊本県南部の神社を網羅した冊子「満願三十三社神たび」に掲載されたすべての神社巡りを達成した。達成第１号で延岡観光協会から「神たび満願証明書」を受けた。

　冊子「神たび」は県北２市４町の観光協会でつくる実行委員会が、昨年１０月に刊行した。紹介されている神社を巡り、参拝した日付を記入できるようになっている。

　後藤さんは昨年１１月１０日、延岡市の安賀多神社と早日渡神社から３３社巡りをスタートし、ほぼ１カ月かけて達成した。

　２０１９年に病気が見つかって以降、闘病生活を送っているが、治療の成果は良好で「神たび」の締めくくりとなった熊本県内の３社は、福岡市内の病院で経過観察を受けた帰りに「感謝」の気持ちを込めて訪れたという。

　「何と言ってもこの企画が素晴らしい。ですが、他の人に勧めるためには、まず自分が知ることから始めないと。たくさんの観光客が訪れる神社や、森の中にひっそりとたたずむ、まさに〃鎮守の森〃といった神社、カーナビで検索できない神社もあり、それぞれに魅力的な場所でした。この神社巡りでたくさんの〃ふるさと再発見〃がありました」と振り返った。

　達成者には「神たび満願証明書」が発行されるほか、延岡市の今山八幡宮か高千穂町の高千穂神社で記念のご祈祷（きとう）が受けられるが、後藤さんは気持ちがひと段落したことから、ご祈祷にはこだわっていないという。「健康に感謝し、この企画に感謝し、そして日向神話の本舞台に住まわせてもらっていることに心から感謝しています。ご祈祷についてはこれから考えます」と笑顔で話していた。