大学入試－１５日から共通テスト

本紙掲載日：2022-01-14

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準備に追われる九保大の職員ら（１４日午前、九州保健福祉大学）

県内－九保大など６会場、４１１６人が受験

　大学入学共通テストが１５日からの２日間、全国８６４会場で行われる。今年の志願者数は昨年より４８７８人少ない５３万３６７人。県内では、延岡市吉野町の九州保健福祉大学など６会場で４１１６人が受験する。

　今春高校卒業予定の約９９万６４００人のうち、共通テスト志願者は過去最高の４５・１％。今年の志願者の８４・７％を現役生が占める。浪人生は過去最少の７万６７８５人となった。

　県内の会場は宮崎大、南九州大、宮崎産業経営大、宮崎公立大、県立看護大含め６カ所。受験者数は、宮崎大が１８１２人で最も多く、九州保健福祉大学は２番目に多い７２２人。

　テストは両日とも午前９時３０分開始。１５日は地理歴史・公民、国語、外国語、１６日は理科①、数学①、数学②、理科②の順で行われる。体調不良者などを対象にした追試験は、同２９、３０日に実施される。

　同テストは、大学入試センター試験の後継として昨年から始まり、２回目。同試験よりも思考力や判断力を問う内容となっている。現在は５教科から７科目を課すが、２０２５年からは「情報」が加わり、６教科８科目が原則になるという。

◆コロナ対策を徹底

　九州保健福祉大学は１４日午前、会場を設営。大学入試センターの通知を基に密を避けるための動線や感染予防を呼び掛ける掲示物を設置する作業などに追われた。

　試験室は、座席間隔約１メートルを確保。１室当たりの収容人数を定員の半分に減らし６室用意した。また、同大では今週から講義をオンラインへと切り替えることで座席を清潔に維持。発熱、せきなどの症状がある人や無症状の濃厚接触者専用の別室も設けられた。

　当日は、受験生および試験関係者以外の構内への立ち入りを制限するほか、マスク着用と手指消毒の義務づけ、換気扇による常時換気の実施、受験生の体調悪化に備えて医師を配置するなど、万全の態勢を講じて行われる。

◆２次試験のみの合否判定も

　文科省は、コロナ感染で共通テストの本試験も追試験も受けられなかった場合、国公立大の２次試験など個別入試のみで合否判定するよう、各大学に通知した。個別入試も受験できない場合は再追試を実施するよう求め、受験機会を最大限保障する方針。ただ、入試直前の選考方法の見直し要請に対し、大学側がどこまで対応できるかは不透明。

　各大学が判断を迫られる中、九州保健福祉大学ではいち早く対応を決定。昨年度も実施した、面接や論文で能力を評価する総合型選抜（旧ＡＯ入試）などでの合否判定を認めるほか、入学時期についても「入学式前の４月上旬ごろまでは対応できる予定」としている。