１５日、中心杭打ち式

国道２１８号高千穂雲海橋道路

◆甲斐高千穂町長「宝の道」

　九州中央自動車道の一部となる「国道２１８号高千穂雲海橋道路」（仮称）高千穂ＩＣ―雲海橋交差点（３・３キロ）の中心杭（くい）打ち式が１５日、高千穂町自然休養村管理センターで行われた。関係者ら約５０人が出席して、早期着工、開通への新たなスタートを切った。主催は国交省延岡河川国道事務所、県、高千穂町、日之影町。

　式典では九州地方整備局の藤巻浩之局長が「本格的な測量に着手し、併せて先月に成立した補正予算を活用した道路設計を進めたい」。河野俊嗣県知事が「九州、国家的な位置づけのもと、一日も早い整備に向けてこれからも力を合わせていきたい」とあいさつした。

　出席者の代表者らが会場内に特設された中心点に杭を打ち、早期着工と開通へ気勢を上げた。高千穂町の甲斐宗之町長が「県北になくてはならない宝の道。九州中央自動車道の早期全線開通に向け、沿線地域の官民一体となって取り組んでいきたい」と謝辞を述べた。

　式後、道づくりを考える高千穂女性の会の喜田鉞子会長（７５）＝同町三田井＝は「ようやく高速道路がつながるんだと実感できてうれしい。道は宝物。一日も早い開通に向け、町民の皆さんと一緒に活動していきたい」と笑顔で話した。

　九州の東西軸として本県と熊本県を結ぶ九州中央自動車道（法定路線名・九州横断自動車道延岡線）は熊本県嘉島ＪＣＴ―延岡ＪＣＴ・ＩＣの延長９５キロ。高千穂雲海橋道路は高千穂町三田井を起点として日之影町七折を終点とする道路幅員１２メートルで片側１車線の自動車専用道路。

　宮崎側の事業化区間は、北方延岡道路（１３・１キロ）▽高千穂日之影道路（５・１キロ）▽高千穂雲海橋道路▽五ケ瀬高千穂道路（９・２キロ）▽蘇陽五ケ瀬道路（７・９キロ）。このうち、北方延岡道路が２０１５年４月２９日までに、高千穂日之影道路が昨年８月２１日までにそれぞれ開通した。

　熊本側は１４年３月に嘉島ＪＣＴ―小池高山ＩＣ（１・８キロ）、１８年１２月に小池高山ＩＣ―山都中島西ＩＣ（１０・８キロ）がそれぞれ開通。山都中島西ＩＣ―矢部ＩＣ（仮称、延長１０・４キロ）が２３年度に開通し、事業が進められている嘉島ＪＣＴ―矢部ＩＣの区間（２３・０キロ）が完成する予定。