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2022年新春インタビュー(9)−三輪純司日向商工会議所会頭

本紙掲載日:2022-01-19
3面

プロ野球キャンプ誘致に一丸

◆コロナに立ち向かい「明るい日向の再生」へ

−−昨年の振り返りを。

昨年は新型コロナ感染症の第3〜第5波が発生し、時短営業や休業要請などで中小企業、小規模事業者に大きな影響がありました。廃業に追い込まれたり、経営が悪化している事業者が数多く見られました。しかし、ワクチン接種が進み、昨年末は感染者「ゼロ」の日が続くなど地域経済再生への期待感が持てたことは良かったと思います。

−−会員への対応、今後の見通しを。

年間を通して国や県、市などのさまざまな助成や支援、補助制度の活用と助言を行いました。窓口相談が大幅増加、新規入会も40社以上あり、商工会議所をより身近な存在に感じてもらえた成果だと思います。中小企業などが国の補助金を活用し、新分野展開、業態や業種転換などに積極的に取り組んでいることも明るい話題です。ウィズコロナを視野に入れた事業展開は、望ましくたくましい経営の姿勢と言えます。経営者が目線を上げ、戦略的に経営できる社会に再生することが大事だと考えています。

−−細島港の整備が進んでいます。

経済は物流です。地球環境問題や運転手不足によるモーダルシフトは、さらに進展すると思います。東九州自動車道、着々と整備が進む九州中央自動車道の整備と相まって、まさに細島港に対する期待が高まっています。都市と都市、海と山を結ぶ「クルスの拠点」づくりを県北の皆さんと協力して進めます。中心となる力強い日向市をつくるためにも、そのエンジンとなる細島港の機能強化が必要です。16号岸壁、RORO船用19号岸壁の整備に加え、18号岸壁の事業化も行政と連携しながら「重要港湾細島港整備促進民間期成会」を中心に活動していきます。

−−お倉ケ浜総合公園野球場の改修が発表されました。

昨年5月、市長、市議会議長に、アフターコロナにおける経済対策として、プロ野球等キャンプ誘致に関する提言書を提出しました。メディキット創業者の中島弘明さんの多額の寄付金もあり、球場整備やプロ野球1軍キャンプ誘致活動が大きく進展したと言えます。わずか半年で、このような成果を得たことを大変喜ばしく思っております。球場整備の加速化に合わせて、今年はキャンプ誘致の受け入れに関する市内の機運醸成が求められます。市民、企業、行政が一枚岩となった「オール日向」で取り組んでいきたいと思います。

−−6月に創立75周年を迎えるそうですね。

1947年6月11日に「富島商工会議所」が発足し、歴史を重ね75歳を迎えます。先人たちが地域の活性化や地域経済の振興を図るため、一致団結して設立に関わったと聞いています。アフターコロナという時代において「新しい商工会議所」としてのイメージの発信、会員や市民に当所の活動が広く周知されるきっかけにしたいと思っています。

−−今年の抱負をお願いします。

毎年、活動のスローガンを定めています。今年は「エビデンスを自らつくろう!」にしました。ご存知のとおり、「エビデンス」は根拠や実績という意味で、経済用語として最近よく使われる言葉です。「その件にはエビデンスがあるのか?」などと使われ、考えてみると他者がトライして得た実績にただ乗りするような気がしてなりません。自らトライし、納得のいくエビデンスを羅針盤として、人生や経営に生かしていただきたいと思います。日向市はポテンシャルの高いまちです。疲弊した地域経済を、会議所が先頭に立ってコロナに立ち向かい、「明るい日向の再生」を図っていきたいと考えています。

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