地域学校協働活動で模範

県教育長表彰−県北から２個人・団体

　２０２１年度「地域学校協働活動」推進に関する県教育長表彰の表彰式が１日、宮崎市の県庁教育委員会室であり、県北から、個人の部で佐藤成志さん（五ケ瀬町）、団体の部で旭中学校地域学校協働本部（延岡市）が受賞した。

　表彰は、地域と学校が連携・協働した取り組みが特に優れ、他の模範と認められる個人や団体に贈られる。今年度は県内から４個人、６団体が選ばれた。

　表彰式は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、団体の部の「檍北っずこどもクラブ」（宮崎市）のみを会場で表彰。黒木淳一郎教育長が代表者に表彰状を贈り、このほかの受賞者はオンラインで活動内容などを紹介した。

　佐藤さんは、２００８年の放課後子供教室開設当初から運営に携わり、地域と連携して放課後の子どもの安全・安心な居場所の確保などに尽力。１０年度からは地域学校協働活動推進委員として、学校と地域の懸け橋となって活動している。また、桑野内神楽保存会長として、伝承活動を行うなど、多方面にわたり子どもの健全育成に貢献している。

　旭中学校地域学校協働本部は、多数の団体と連携しながら同校で理科実験器具の片付け、模擬面接支援、登下校見守り、花壇整備など、地域の人が得意分野を生かせる多様な内容を展開。また、地域の人が学校を支援するだけでなく、生徒が地域に出かけてボランティア活動を行うなど、学校と地域が一体となった青少年の健全育成に寄与している。

　表彰式で、黒木教育長は「今後も地域と学校が絆を深め、県民総ぐるみの教育を一層推進したい」とあいさつ。モニター越しに、佐藤さんは「五ケ瀬町に残る子どもたちを育て、住みやすいまちにすることが役割」、旭中学校地域学校協働本部は「子どもたちは地域に恩返しをする意味でボランティアをしている」などと活動紹介した。

　表彰式は、関係者が地域と学校が連携・協働した教育について学ぶオンライン研修「地域学校協働活動県民フォーラム」に併せて行われ、フォーラムでは日之影小ネットワーク会の田中省二さん（日之影町）の実践発表なども行われた。