みんなで育てたハクサイどうぞ

ふたば児童クラブ、道の駅北浦で販売−延岡市北浦町

　「むのうやくなので虫がいるかもしれませんごめんなさい」―。子どもが書いたかわいらしいポップ（商品広告）と共にハクサイが並ぶのは、延岡市北浦町古江の道の駅北浦。同町市振地区にあるふたば児童クラブの子どもらが育てた。

　同クラブは、「野菜作りを通して命の輝き、食、農、地域のことを考えるきっかけになれば」と、地域の人の協力で、２０２０年夏から野菜作りに取り組んでいる。

　ハクサイは昨年９月に種をまいて苗を作り、１０月に３種類約９００本を畑に定植。下校後に水やりをしたり、葉に付いた虫を取り除いたりしながら、育ててきた。

　１１月下旬ごろから収穫が始まり、１２月にはハクサイを使った料理を楽しむ収穫祭を実施。その後も子どもたちが持ち帰ったり、「子どもが生産者になり、物のやりとりから楽しさやうれしさを感じてほしい」という目的通り、近所の人に配ったりして喜ばれた。

　ところが、あまりに数が多く、しばらくすると花が咲くため、「せっかく育てたのにもったいない」と、同駅に置かせてもらうことになった。

　値段は子どもたちと話し合って決めた半玉６０〜８０円で販売。収穫したばかりのものを、３日に１回のペースで子どもたちが下校後、同所に持って行って値段シールを貼り、店頭に並べている。

　ポップの文言は、「虫が付いていたら買ってくれないかもしれない」「無農薬だから虫が付いてて当たり前じゃん」という会話から生まれた。渡辺廉音さん（９）は「みんなで育てたおいしいハクサイ。いっぱい買ってほしい」とにっこり。