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高千穂郷しめ縄・わら細工−伝統的工芸品に

本紙掲載日:2022-03-31
2面

たくぼ(日之影町)を事業所指定−県

 県は18日、県の伝統的工芸品に「高千穂郷しめ縄・わら細工」を、伝統的工芸品事業者に「わら細工たくぼ」(日之影町七折、甲斐陽一郎代表)を指定した。このほか、4人を県伝統工芸士に認定し、河野知事が指定書と認定書を交付した。

 高千穂郷しめ縄・わら細工は、西臼杵地域で作られる「綯(な)う」という伝統技術を用いた、さまざまな形状の縄で作るしめ縄や縁起物のわら細工、生活用具。甲斐代表の祖父が六十数年前にしめ縄の製作を始め、技術は今に受け継がれている。

 河野知事から指定書を受けた甲斐代表は、「祖父が六十数年前に始めたものが県伝統的工芸品指定を受け光栄。墓前に報告したい。受け継ぐことが多い仕事だが、今を生きる自分たちの感覚も大切にし、仲間と挑戦したい」と話していた。

 県伝統工芸士には、さつま絣(かすり)職人の津乘智子さん(74)=都城市=、宮崎漆器職人の岩元学さん(48)=高鍋町=と矢野テル子さん(81)=宮崎市=、日向剣道防具職人の三宅洋一さん(45)=西都市=の4人が認定を受けた。

 県伝統的工芸品指定制度は、伝統的工芸品の製造に従事する人たちの意欲の向上とともに伝統的な工芸の維持・発展につなげることで、県民生活に豊かさと潤いをもたらすことを目的として、1983年2月10日に創設された。

 指定・認定を受けるには、例えば伝統的工芸品であれば「製造過程の主要部分が手工業的である」「60年以上の歴史を有する伝統的技術や技法で製造される」など、それぞれが定める要件を満たすことが必要。

 今回の指定・認定を含めて指定伝統的工芸品数は37品目、指定事業者数は103事業者、認定伝統工芸士数は162人となった。

 また、県庁8号館1階「みやざき物産館KONNE」では31日まで、新たに指定・認定した伝統的工芸品事業者や伝統工芸士の紹介と代表作品の展示会が開かれた。

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