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「フェリーたかちほ」就航−宮崎港

本紙掲載日:2022-04-16
3面
関係者や市民に見送られながら、宮崎港を出航する宮崎カーフェリーの新船「フェリーたかちほ」
高千穂町の三田井地区神楽保存会は、神楽を奉納して航海の安全を祈る

観光に期待−高千穂神楽が祝福

 宮崎―神戸航路を運航する宮崎カーフェリー(宮崎市、郡司行敏社長)の新船「フェリーたかちほ」が15日、就航した。宮崎市の宮崎港フェリーターミナル前の岸壁で出航式があり、関係者や市民らが神戸に旅立つ船を見送った。

 式典では、郡司社長が「多くの皆さまに支えられている県民フェリーの自覚を忘れることなく、社員一丸で安全運航・安全輸送に努めるともに、おもてなし日本一、地域密着度日本一の船を目指して力を尽くします」とあいさつ。

 子どもたちが新船の木原茂船長、宮崎計司機関長、亀井亮事務長に花束を贈って安全な航海を願った後、船内への乗客の案内や車両の積み込みなど出航準備が進む中、郡司社長はじめ関係者らが乗降口前でテープカットして就航を祝った。

 高千穂町の三田井地区神楽保存会メンバーは「多力雄」「戸取」の神楽二番を奉納し、就航を祝福するとともに航海の無事を祈願。響座の勇壮な和太鼓演奏が鳴り響く中の午後7時すぎ、船は汽笛を合図にゆっくりと岸壁を離れた。

 フェリーの展望デッキには手を振る乗客の姿。岸壁には多くの関係者や市民、乗客の家族・友人らが色とりどりのペンライトなどを左右に振りながら見送った。

 「フェリーたかちほ」は、終航した「みやざきエクスプレス」より一回り大きな全長194メートル、型幅27・6メートル、総トン数は1万4006トン。旅客定員は576人。トラック163台と乗用車81台を積載でき、宮崎の物流と観光の振興への貢献が期待されている。

 また、同社が建造している2隻目の新船「フェリーろっこう」は、先月30日に進水。内装工事などを経て、今年10月に就航する見通しという。

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