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尾前里山保全の会(椎葉)を選定

本紙掲載日:2022-05-03
2面
九州電力の小田宮崎支店長(左端)から目録を受けた「尾前里山保全の会」の尾前会長、尾前事務局長、清田副会長(左から2、3、4人目)

次世代育成支援活動−九電みらい財団が助成

 九州電力が設立した九電みらい財団(辻慎一代表理事)は、次世代育成支援活動に取り組む団体などの支援を目的とした助成事業の対象に、県内から椎葉村の「尾前里山保全の会」(尾前秀久会長)を選んだ。4月27日、宮崎市の九州電力宮崎支店で贈呈式があり、尾前会長に目録が贈られた。

 同財団は、九州の未来を担う子どもたちの健やかな成長を応援するため、九州各地で次世代を育成する支援活動などに力を入れている団体などを対象とした助成事業を続けている。今年度は55団体から応募があり、14団体を選定。総額約780万円を助成するという。

 県内から唯一選ばれた「尾前里山保全の会」は、尾前会長らが幼い頃に親しんだ同村尾向地区の美しい山や川、自然の中での遊びなどを子どもたちに伝え、愛郷の念を育てようと2012年に設立。地域の農林業や建設業、役場職員、議員など大人十数人で活動している。

 地域の小学生に遊びを通してふるさとの自然の魅力や、山や森の役割などを学んでもらう活動などこれまで展開してきた活動に加え、今後は強靱(きょうじん)な里山を未来に残すため、広葉樹の植樹などを進める活動を計画。財団の助成事業に応募した。

 贈呈式には、同会の尾前会長と清田政憲副会長、尾前一日出事務局長のほか、九州電力の小田浩司宮崎支店長、同財団の矢野哲男統括マネジャーら関係者が出席。小田支店長から尾前会長に助成の目録が贈られた。

 財団の矢野統括マネジャーは選定の経緯について、次世代を担う子どもたちの自然を大切にする心を育む取り組みが評価された点を説明。「活動はふるさとにとって大事なもの。子どもたちが将来、地元や自然を大切に守る人に育つことが楽しみ」などと述べた。

 尾前会長は「日頃はボランティアで活動しているが、支援を頂いたことで今後さらに大きく、広く、深い活動がやっていけるのではないかという自信が付いた。助成は里山を守るための広葉樹の植樹などに使わせていただきたい」と話していた。

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