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簡雪梅さん、介護福祉士(国家資格)に合格

本紙掲載日:2022-05-03
3面

中国からの技能実習生−北川町のグループホームひまわり

◆帰宅後に試験勉強、日本語も

 2018年に国内最初の受け入れが始まった「介護職種」の外国人技能実習生として来日し、延岡市北川町のグループホーム「ひまわり」で働いている簡雪梅さん(51)=中国四川省=がこのほど、「介護福祉士」の国家資格を取得した。これで身体介助などが可能になるなど仕事に幅ができ、永続的に日本で働くことも可能になったという。

 介護福祉士の試験を受けるには、国内で3年以上の実務経験が必要で簡さんは、日本の技術を母国に広めることを目的とする「技能実習生」として研修していたが、在留期間などの兼ね合いもあって、昨年から日本企業の人手不足を補うため国が新設した「特定技能実習生」になり、同ホームの職員として経験を積んでいた。

 また、試験は日本語で出題されるため、簡さんは読み書きも勉強し、日本語検定2級を取得するなど、帰宅後も猛勉強。同ホームを運営するメープルウェルフェアーサービス(小野真介社長)の牧口恵子副施設長が過去の資格試験から問題を簡さんに出し、それに毎日、挑んだ。加えて、受験資格を得るために必要な「初任者研修」「実務者研修」にも通い続けたという。

 これだけ準備して臨んだ本番だけに「時間に余裕を持って、落ち着いて解くことができた」と振り返った。

 介護福祉士の資格取得で、要介護者の身体に直接触れることや家庭介護についてのアドバイス、用具指導などができるようになった。さらに今後のステップアップとして認定介護福祉士、ケアマネジャーなどに挑戦できる資格を得たという。

 苦労して資格取得したことに簡さんは「大変と思うこともあったけど、周りの皆さんの期待に応えようという思いが原動力になった」と話した。これまで見守ってきた小野社長は「介護福祉士の資格を持っていれば、できる仕事も格段に増える。今後、来日する技能実習生を指導する立場としても期待したい」と笑顔。

 簡さんは「周囲の方々の温かい指導のおかげで合格できた。介護福祉士の資格は、来日したころからの夢だったので、取得できてとてもうれしい」「(介護の仕事は)皆さんとコミュニケーションが取れた時にやりがいを感じる。これからはもっと、現場の細かい仕事を勉強していきたい」と意気込みを語った。

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