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人生の最終段階を考える

本紙掲載日:2022-05-30
3面
「人生会議だョ!全員集合」を前に、ファシリテーターの医療福祉関係者と打ち合わせをする岩谷医師(28日、延岡市駅前複合施設エンクロス)

在宅クリニック・岩谷医師が呼び掛け

◆6月18日エンクロス−先着40人

 もしも治らない病気を告げられたら――。いざその時を前に、自分や家族の人生の最終段階について考えるワークショップ「人生会議だョ!全員集合」は来月18日午後2時から、延岡市幸町の市駅前複合施設エンクロスで開かれる。中学生以上を対象に参加者を募っている。

 企画するのは、7月1日に市内で初となる在宅医療専門の診療所「縁(えん)・在宅クリニック」を開院する同市島浦町出身の岩谷健志医師(34)。

 熊本県内の医療機関で救急医として働いていた6年前、祖父を亡くした。祖父は同町で生まれ育ち「最期は島で」と願っていたという。ただ当時、自身も含め家族は「島だから」「延岡だから」とあきらめ、市内医療機関の緩和ケア病棟でみとった。

 「島だから、延岡だから医療も人生もあきらめないといけないことに医療者として寂しさを感じた」と岩谷医師。そんな経験を踏まえ、今回のワークショップを開く。

 参加者は当日、複数のグループに分かれて、もしも治らない病気になったら▽どんな治療やケアを受けて過ごしたいか▽▽どこで過ごしたいか▽自分で決められなくなったら代わりに誰に話し合ってほしいか――などについて意見を交わす。

 岩谷医師は「結論を出すのではなく、多様な価値観を共有するためのワークショップ。自分や家族の人生に向き合ってもらうきっかけにしてほしい」と呼び掛ける。

 ファシリテーター(進行役)として看護師、薬剤師、ケアマネジャー、介護福祉士、理学療法士ら在宅医療を支える市内の医療福祉関係者も加わる。

 参加無料。申し込みはエンクロス(電話延岡20・3900)へ。定員40人になり次第締め切る。

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