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給食に延岡メンマ

本紙掲載日:2022-06-14
6面

放置竹林問題学ぶ−延岡の2小学校

 延岡市の一ケ岡小学校(木村淳子校長、220人)と南小学校(早田茂美校長、687人)は8日、地元産の「延岡メンマ」を使った学校給食を提供し、児童は原料の竹が増えすぎて困っている現実があることを学んだ。

 地元の放置竹林を手入れしながら、育ちすぎたモウソウチクのタケノコで100%国産のメンマを製造している株式会社「LOCALBAMBOO(ローカル・バンブー)」の商品を活用。この日は同社社長の江原太郎さん(31)=同市上三輪町=が一ケ岡小を訪れ、同校で給食を共同調理している南小とリモートでつないで、子どもたちに講話した。

 給食には延岡メンマ入りのラーメンが並び、各教室では児童らが大型モニターで流れる江原さんの中継映像や資料画像を見ながら食事。江原さんはクイズを出題してメンマの原料が竹であることや、増えすぎた竹が森林の成長を妨げていること、竹林は樹木に比べ保水力がなく大雨で土砂災害が起きやすいことなどを易しく伝えた。

 また、放置竹林を食に生かす活動はSDGs(国連が掲げる持続可能な開発目標)の一つ「陸の豊かさも守ろう」に合致すると説明。「おいしく食べて森を守りましょう」と呼び掛けた。

 給食の後、一ケ岡小の井戸厚佑さん(6年)は、「メンマはとてもおいしかった。竹はいいものだと思っていたけど、木を育たなくすることは知らなかった。悪さをするものでも活用すると喜ばれるようになることに関心が持てた」と話した。

 延岡メンマはSDGs教育などの観点から延岡市内の小中学校が給食で提供しており、今回で5校目。江原さんは講演活動にも意欲的で、この日はICT(情報通信技術)を使ったリモート講義が成功して「幅広く活動できると分かったので、ぜひお声掛けいただければ」と呼び掛けている。

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