旭化成が実験教室−親子で化学の楽しさ体験

　旭化成の技術者による実験教室が１８日、延岡市幸町の同社延岡駅前オフィス（延岡駅西口街区ビル内）であった。午前と午後の部に、小学１〜３年生とその保護者計２０組が参加。「泡の不思議」をテーマに、入浴剤作りに挑戦した。

　旭化成延岡総務部地域活性化推進グループ（元永辰也グループ長）が主催し、セオラス技術開発部主幹研究員の藤澤友久さん（４０）が講師を務めた。

　藤澤さんは、重曹とクエン酸で泡のボールを作ることを説明。重曹は炭酸水素ナトリウムのことで、クエン酸と結び付いてクエン酸ナトリウムになり、水素は水、炭酸はガスになることで泡が出ることをイラストを使って紹介した。

　実験では、重曹、クエン酸に、固める役割のかたくり粉を量って入れ、振ってかき混ぜた。少しずつ水を垂らしながら固め、丸めて完成。水に入れると泡を出しながら溶けていき、その様子を見ていた子どもたちは飛び跳ねて喜んでいた。

　好きな精油、食紅を入れたオリジナルの入浴剤も作った。親子で真剣な表情をしながら作り、複数の色のボールを合わせカラフルなボールを作る子ども、大きなボールを作る子どももいた。

　藤澤さんは工場で製造しているセオラスが、実験で使ったかたくり粉と同じように固まらせる役割があること、薬やお菓子、ジュースなどに使われていることを商品を見せながら紹介。次々と登場する身近な物に、子どもたちは驚いた様子だった。

　後藤瑞稀さん（旭小１年）は、持参したおもちゃを入れた大きなボールを作った。「全部楽しかった。今夜お風呂に入れたい」とにっこり。

　同グループによると、これまでも旭化成延岡展示センター（旭町）で年１回程度実験教室を開いていたが、参加希望の声が多く、今回初めて同所で開いた。工場で働く社員が市民と触れ合うことも目的としており、内容を変えながら、今後も教室を開く予定という。